レッスン2…
それは初めの印象が悪かったら、初めより難儀する物だ…。
「っ;」
あわわわわっ!…とばかりに、カイカが暴れて逃げようとする…。
それで上から覆い被さっていたテッドは、手は離して一応は逃がしてやるのだが………額に青筋は浮いていた。
「カイカ…」
「…(;)」
頭から枕を被って逃げる事はないんじゃないだろうか?…年齢的に、
現在裸な二人は、2度目の挑戦をしていた。…「何の?」と聞かれれば、「ナニの、」と答えるしかない。少しぼかして言うと、『性交』。直で言うと、『結合』。
「あのなぁ…」
「(いやいや)」
嫌がって後ずさるカイカの片足を掴み、テッドは思いっ切り引っ張った。
でーん!とカイカは転がり、今までとっていた恰好と同じに戻される。
…そして、くちょ…と濡れた音が響いた。
「これだけ入ったなら(俺のも)入るに決まってるだろうがッ!?(怒)」
「ッぁ…あっ、ン」
体内に3本も指を飲み込み、カイカは甘い声を上げる。
…しかし、それでも恐いらしい。よっぽど最初の行為がトラウマになったのだろう………何せ流血沙汰だ。(前回参照)
じたばたもがいて、必死に逃げようとしている。
この少年の頭は、思考が理性を通らず、本能に直結してしまっている。…故に嫌と思ったら反射的に暴れ出すのだ。
途中までは何の抵抗もないのに、いざその段になった時……………。
「〜〜〜〜いい加減にしろよッ!?」
…とテッドが言いたくなるのもまあ無理はない。
とりあえず、指を引き抜いた。
別に無理矢理やっている訳ではないのだから、………がしかし、これではまるで悪代官と生娘の争いだ。
「………」
溜息を付く、無理矢理にやってもまた流血沙汰になるだけだろう…
いやまあ…いざとなったらするが、
「大体お前…なんで、嫌がるんだよ;」
「…」
始める時も、そして途中も一応合意でコトを始めたのだ。…「やるか!」「やろう!」と言った訳ではないが、そんな雰囲気になり、キスをしてベットになだれ込むという王道のパターンに添って行われた筈だったのだが…
「…」
「、?」
何か言いたげに、潤んだマリンブルーの瞳が見上げて来る。
くっつきたそうにしていたので、テッドは手を差し延べてそれを促してやった。
「てど」
「…なんだよ」
ぎゅーと抱き着いて来た、カイカの何故か抱き心地のいい体にどぎまぎしつつテッドは答える。
「…すき」
「……………」
そう言ってカイカは、グリグリと頭を押し付けて来た。
負けた、コイツには…
「(思いっ切り腰に来たし…)ああ、」
「…」
「………俺も、だよ」
せがむような瞳に、『好き』と言えないながらも、同意の言葉を返して軽く頭に口付けた。
微かな敗北感と、認めたくない幸福感に、テッドは複雑な気持ちになる。
何も考えていないように見えて、一番単純で大事な物を持っている…。そんな部分が一番気に入ってるのかもしれない……
「…(♪)」
……多分。
今の自分の恰好も忘れて抱き着いて来る頭(知性)なのはどうかとも思うが…
「…じゃあいいんだよな;」
「…(こっくり)」
それだけがしたいとかそういう訳ではないが、幾らテッドと言えども行為を途中で中断させられ、あまつさえ裸でぎゅうぎゅうと抱き着かれていては…我慢出来る方がおかしい。
「(あれだけ慣らしたし…)入れるぞ、」
「…」
首に抱き着かれた状態のままで、テッドはカイカの背中をベッドの上に付ける。
「力、抜いとけよ?…じゃないと痛いからな、」
「わかった…」
子供に言い聞かすように言う…実際の所、見掛け年齢はともかく、テッドの方がかなり年上なのだから、相手は子供と言って問題はない。
潤んだ瞳が怖がっているようにも見え、逆にテッドの方が慎重にならざるを得ない。
「ほんとに力、入れるなよ?」
「…っ」
慣らした入口に性器が触れると、以前程ではないが、緩く収縮するのがわかった。誘うようなその動きに、理性が崩されるのを感じた…が、今押し入れると以前の二の舞だ。
「カイカ…」
「てっ…」
片手で膝を、片手で頭を抱えて、カイカの唇を奪った。
彼の感度がとてもいい事は、学習済みだ。テッドは口腔の弱い部分を舐めるようにくすぐってやる。
「んんんんっ…」
気持ちいいのかくすぐったのか、わからないがカイカは自分からもテッドの舌にすぐに吸い付いた。
反射的な行動かもしれないが、甘い舌の感触にテッドも夢中になって貧り合う。
口の端から糸が引き合う頃には、カイカの体からは力が抜け落ちてしまっていた。
「は……は、ふ…」
とろんとした目で、喘ぐように息をするカイカを見て、テッドは…
ズッ…
すぐに腰を進めた。
「あ…ぁっ」
「…な?大丈夫、だろ?」
テッドの予想通りカイカは、力さえ入れなければ、ほとんど抵抗なく性器を受け入れた。
カイカの中の肉壁は、喜ぶようにピクピクと動いてテッド自身を刺激してくる…。
「て…ど、あつ…」
「お前もだよ…」
からかうように小さく笑う。
カイカの喉がヒクリと鳴った。
「動くぞ」
「ふ、はっ…ぁ」
ズルっと体内で異物が動く感触に、カイカの体がビクリと跳ねた。
「あああ、ぁ、っあゃ」
「っ…(動きにくい;)」
体に力は余り入っていないのだが、首に回された腕が硬直してしまったように固まっていて、動きが制限を受けていた。
せめて背中に回して欲しかったと思いつつも、甘い息を近くで感じてテッドは理性を壊されていく…
それに…
「ぁっあっ、ふぁ…あってってど…あぁ」
普段が無表情な為に、動けば動く程声を上げ顔が真っ赤に染まって行く様子が可愛く見えてしまう。
「末期、だな…俺も、」
「あ…ふぁ?」
首を傾げて「なに?なに?」と聞いて来るカイカを小さなキスで黙らせ、すぐに思考を飛ばしてやる。
絡み付いて来るカイカの内壁は、テッドにとってもとてつもなく気持ち悦い物であり、相手の負担を忘れて動きたいという欲求が沸き起こってしまう。
さすがにそんな事は(まだ)やるつもりはないが、その気持ちからやや動きが早まってしまう。
抜き差しをする度にカイカの体がピクピクと痙攣するように跳ねる。引っ切りなしに上がる声を聞くと、カイカ自身もこの行為に快感を覚えている事がわかる。…可哀相だが、この手の才能があるようだ。
よく今まで未遂までで残っていた物だと、妙な感心と(それを奪った)優越感を感じてしまう。
………まあ、
「てどってっど…あっゃっあぁ」
この中身が幼い相手を犯れる方が鬼畜だとも言うが、
少しばかり良心が痛みながらも、テッドは今までで一番奥まで突いて見る。
「ゃあぁあ…っあ、?ふぁあっ!」
「イっ!?」
その抜く途中で、どこかに掠ったのか、突然カイカは我慢出来なかったようにテッド自身を締め付けた。
テッドの腹にカイカの熱くなった性器が当たった所を見ると、悦かった事は確かだ。
「ここ、かっ?」
「あっひぁあっ!てっ…てっど!て、ろ…」
狙いを定めて、反応した場所に当たるように責めてやると、快感に神経を焼かれたのか、カイカは舌足らずな発音が更に舌足らずな様子になって喘いでいた。
「はっはふ、ひん…ふぁっあぁっ」
互いに欲と本能だけで動いてしまう。
カイカからねだる様に口付けされ、舌を絡められる中、テッドもただ肉の触れる音と濡れた音を立て続ける。
「ふぁっ…ひあぁああっ!」
「っあ…!」
腹の間でカイカ自身も刺激され、ぬるぬるとした感触を感じる。
自分自身も限界を感じながらも、まだこの気持ちの悦い感触の中留まりたくてテッドは堪えて突き動かした。
「もっ…もっ、てっ、や、や…もっあぁっあ、ァあーゃぁ!てど…」
堪える事を知らないカイカは、目を虚ろにして泣きじゃくるようにも聞こえる声で、自分でも動くのを止めて欲しいのか、下腹に溜まった熱の解放をねだっているのかわからない様子だ。
「カイカッ…」
好きだと言えない代わりに、全身で、口付けでそれを伝える…。
口を塞がれ、カイカは声も無く絶頂に達した、その瞬間にテッドも叩き付ける様に吐精する…。―――体を緊張させ、すぐに力なく弛緩させた。
「……は、ぁ」
「…、…、…ッ、」
荒い息を互いに吐きつつ、テッドは溜まっていた熱を放出した自身を、カイカの体内から引き抜いた。
一息ついて、カイカを見る。大丈夫だっただろうかという気持ちからだったのだが…
「…カイカ?;」
「…」
何か目の焦点があっていなくて、ダメそうな感じだった。
「カイカ!?;オイっ大丈夫か!?」
「…」
形容するならば、『ぽ〜』っとしているようなのだ、うっとりしていると言うと語弊があるが、思考がどこか遠くにある状態なのは変わりない。
「オイ!;…って寝るな!まだ終わって…!;………あ〜;もう」
まだ続ける気だったテッド的には、残念だっただろうが………無理だ。なんか色々と、
とりあえず、テッドは辺りの惨状を見回してみる…。
シーツの上は汗やらナニやらでベトベトで、どうする事も出来ない感じになっている。
…テッドは少し考えて、
「…まあいいか、」
と結論付けると、自分もカイカの横に気にせず寝転んだ。
とりあえず、朝にまた一騒動起こりそうだが(シーツの処分云々)、今は平和に寝こける2人だ。
めでたく、性交に成功した結果となった…。
終える(笑)
補足:このサイトのテッドさんは、恋愛感情を4主にあんまり伝えないようにしています。(どこが?)