学ラン

 

 

「カナタは学ランなんだね、」

「はい♪」

幻水学園(仮)。そこの制服は、学ランブレザーと色々デザインがあり、その中から勝手に好きな物を着ると言う形式(似合う似合わないの問題で、)なのだが、その中で少年は学ランを着ている。

それも、本人が改造したのか、短ラン。(胸開き)――――昔前の不良を彷佛させる代物だ。

「カイルさんはブレザーなんですねv」

「うん、」

特に聞いた意味はなかったのか、それで会話は途切れる。その沈黙は、悪い雰囲気ではなかったのだが、不意にカナタは思い付いた事を口にした。

「服一回交換してみませんかv?」

「え?…うん、いいけど、」

何となく許可してしまうカイルだ。

 

 

『カイルさんの匂いっ…v』

ちょっと悦に入った表情でカイルの上着に顔を埋める少年…。……まあ言っては何だが、下でなくて良かったとでも言おうか、

「カナタ、着れた?」

「あ、まだです。カイルさんは…」

ランニングシャツいっちょの姿で、カナタが振り返った先には――一…

 

学ラン姿のカイルがいた。(当然)

 

きっちり上まで釦を締めたストイックな姿に、短いが故に強調されている腰。

「………!」

「カナタ?」

首を傾げたカイルの元へ、カナタが無音で近づいた。そして一気にカイルの胸元を掴むと、

「―――?」

「♪〜〜」

上着の釦を全開にし、中の学生シャツの釦を、一番目と二番目、そして一番下を外し、裾をズボンの中から引きずり出す――――…

ヘソチラ☆

「完璧バッチリです!」

「?何が?」

 

…マニアックであった。