にゃんこ、その出会い。
マクド−ル家の坊ちゃんにゃんこ、カイルは黒い耳と尻尾を持つかわいいにゃんこちゃん。
今日はお外へおさんぽへ行き、そのままスヤスヤ塀の上。
「今日も♪なんとかナナミの料理から逃げれたv(ジョウイを犠牲にして、)」
トラ模様のこにゃんこカナタはテケテケ逃亡中。
なにせ、このこにゃんこの義姉の料理はとてもひと…いえ、ネコの食べれる物じゃないんですから。
「?」
ふいにカナタの足が止まります。
塀の上に黒いにゃんこさんのしっぽが風にそよがれ、揺れています。
ここいらには初めて来たので、道を尋ねようとこにゃんこは思い、近づきました。
「あの…」
その時、黒いにゃんこさんが寝返りを打ちました。
とたんにこにゃんこの心臓がどくりと、高鳴りました。
「ん〜?」
規則的な寝息を立てて、黒いにゃんこは気持ちよさそうに眠っています。
桜色の唇は今はうっすらと開かれ、黒々した毛並みは風にやさしく撫でられています。
観察する間にも、こにゃんこの心臓は警鐘が鳴り響くように高まっています。
「う、………」
こにゃんこは拳をふるふると震わせます。
「んぅ……」
なにか気配を察したのか、黒いにゃんこさんは身じろぎをしました。
「運命の出合いです…」
こにゃんこの頭の中で、教会の鐘が高らかに鳴り響きました。
黒いにゃんこさんの側へ行くために、すばやく飛び上がりました。
うぎゅう
ぎゅ…
ぎゅ、ぎゅぎゅぎゅぎゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ
「っっっっっ!?」
微睡みの縁からムリヤリ、謎の息苦しさに引き戻されカイルは身じろぎます。
「な、にっ!?」
目をこらすと何者かによって、抱きすくめられているのがわかりました。
ここら一帯の自分に言い寄るにゃんこ達は撃退したと思っていたのに、まだいたのかと言う気持ちになり、カイルは爪を思いっきり伸ばしました。
「あ、起きました〜v」
「っっ…?」
よく見ると自分よりも小さいこにゃんこです。あわてて爪をしまいました。
「?」
「こんにちわ♪」
にこっと人懐っこい笑顔でこにゃんこは、挨拶をします。
それをみて、カイルは警戒を解きます。
「こんにちは、」
こちらもにこっと微笑みます。
それに喜んだのか、こにゃんこはトラ模様のしっぽをふりつつ、身体を擦り付けてきます。
「お名前なんて言うんですか♪」
「カイル、」
ちょっと戸惑いつつも、それほどイヤではなかったのでカイルはなされるがままになっています。
「カイルさんですか!僕は…」
こにゃんこが言いかけたとき、
「カナターーーー−−−−!!!カナタの分も料理持ってきたわよーーーー!!」
カナタよりも明るい感じの毛色の女の子にゃんこです。
なぜか、異臭の放つ料理と育ちのよさそうなにゃんこを引きずっています。
「うわっっ!!」
それをみたこにゃんこは引き攣った表情になりました。
「カイルさん!」
「?」
うちゅう
「…………?っっっっつ(///)」
「ぼく、カナタですvまたここで逢ってくださいね♪」
じゃあといって、トラ柄こにゃんこは塀から飛び下り、走ってどこかに行ってしまいます。
独り残されたカイルは、唇を押さえつつ真っ赤に火照った顔を冷まそうと自分と格闘していた。
「一体…なんだったんだろ?」
カイルの胸もとくんとくんと高鳴っていました。
まだ出会ったばかりのにゃんこ’s一体どうなるのでしょうか、
次回!クルガン氏とシード君登場!!(ウソ)