今日のこにゃんこ
なかなかになん年も経ってしまったような気もしますが、そんなことは気のせいにしてしまいましょう。
「怒りますよ?」
明るい茶トラ模様のこにゃんこと、まっ黒な耳としっぽが可愛らしいにゃんこさんとの物語り。
今日はどんなお話がまっているのでしょうか?
やはり今年の春ものがしてしまったこにゃんこは、ひとり猫泣きに泣くのでしたが、そんな事で時間はもどってはきません。
というか、一体どういう時間軸になっているのかと言われれば、それは良くわかりません。特に気にしてはいけない事項なのです。
まあ、何はともあれ、きせつは夏をとばし、秋を越え、冬にさしかかている所でした。
そう、それもとても寒い寒い、夜のことです。
びゅ〜〜〜〜〜っっごごごごごごごご〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ…!!
「きゃ〜〜っ!」
「わーーーーーっ!!;」
「うわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜…(ドップラー効果)」
大きな風が吹きすさび、からだの軽いこにゃんこ達はコロコロところがっていってしまいます。ジョウイにゃんこに至っては、すでに遠くの方へと飛んで行ってしまいました。(がっしょう)
「ナナミ〜〜〜〜っ!!大丈夫〜〜〜〜!?」
「お姉ちゃんは平気よ〜〜〜っ!!カナタこそ〜〜〜っ」
にーにーっとひめいが上がる中、こにゃんこ姉弟はお互いのぶじをたしかめあいます。
もはやすでに、お家にしていた段ボールの箱はジョウイにゃんこと一緒にとんでいってしまいました。
そうです、飼いにゃんこになって自由を失うよりも、ノラにゃんことして自由に生きる道を選んだこにゃんこたちは、しばしば自然との戦いをしいられるのです。
しかし自然はかなりのきょうてきで、
「キャーーーーッ!;」
「わーーーーーっ!;」
…なかなかの命の危機でした。
「カナタカナタ〜〜〜っ!どうするのーーっ!?」
「う〜んっ…そうだ!いいアイディアが!!」
こにゃんこは、ノラにゃんこのプライドにかけて、とてもよいアイディアを思い付いたようです。
「「こんにちわ〜〜〜っっv」」
「カナタ?ナナミちゃん??(汗)」
嵐の中、とつぜんあらわれたこにゃんこたちに、黒にゃんこさんは、そのまっ黒な瞳を大きくみひらいて、おどろいていました。
そんなにゃんこさんに、カナタたちはパタパタとそのしっぽを元気に揺らしました。
「すっごい」「嵐なんで」
「「泊めてくださいvv」」
「あ、うん…喜んで、」
声をハモらせて言ったこにゃんこたちに、カイルさんはほほ笑んで頷きました。
どうやら、こにゃんこたちが家を訪れてくれたので、とても嬉しいらしいのです。
―――――けっきょくこにゃんこは、プライドよりも何よりも、愛を選んだのでした。(なぞ)
…ところで、ジョウイにゃんこはどうしたのでしょうか?
「カナタ〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!(怒汗)」←ひとり嵐の中。
この後ブライト兄妹に拾われ、嵐が過ぎるまでおもちゃにされたそうです…。