お花見へ行こう!2

 

 

すっかり眠り込んでいたにゃんこさん、しかしふいに鼻の上に何かがのったような気がして、むにむにと顔をこすります。

…ゆっくりと目を開けてみると、そこはぴんく一色でした。

「―――?」

まだ夢の中かとおもい、耳をピクピクさせて辺りをみまわしますが、どうやらげんじつのようです。

「???」

一体ここはどこだろう?と首をかしげて身体をおこすと、鼻の上にのっていた物がひらりとひざの上に落ちました。

 

―――桜のはなびら。

 

「あ…」

そうです、ここは桜の木の上だったのです。

いちめんの桜の花の海に、一体何がなんだかわかりません。

ぴんくの中に、黒にゃんこが一匹…

「………」

少ししっぽを垂らせて、カイルは辺りをながめます。

そんな時です、

「とーーーーー!!」

「、」

元気なこにゃんこの声が聞こえてきたのは、

「わ〜捕れませんー!せっかくカイルさんにいっぱいプレゼントしようと思ったのに〜!」

木の下で、ぴょんぴょんと舞いおちてくる桜の花びらをとろうと、茶トラ色をした毛並みのこにゃんこがふんとうしています。

「カナタ、」

「あっ!カイルさん起きました〜〜〜vv」

ぴーん!としましましっぽを立たせ、桜の花びらをりょうてで持ってカナタは走ってきます。

そして、それを木の上にいるにゃんこに向かって差し出しました。

「はいっ!カイルさんプレゼントです!綺麗ですよね♪」

「―――うん、ありがとう…」

 

綺麗だね、とにゃんこはにこっと笑いました…。

 

 

 

 

 

「あれ…?でもなんで僕ここに…、」

「僕が寝てる所を連れて来ましたーv」

「………;」

「ここ綺麗だからカイルさんに絶対見せたかったんです!!」

「…ありがとう(///)」