にゃんこ反省中…

 

 

一方、にげてしまったにゃんこさんはというと、真っ赤な顔で木のうえにかけのぼっていました。真っ黒なかわいいしっぽは、おちつかないようにパタパタと左右にゆれていて、耳はぺったんとふせてしまっています。

「〜〜〜〜〜っっ」

ぎゅーっ!と木に抱きつくと、カイルは自分でもわけのわからない恥ずかしさに混乱し切ります。

…昨日、あったこと…

…。

…。

…。

「〜〜〜〜〜〜〜 !?!?!?(///)」

いちおう記憶は残っていたにゃんこさんです。

どうしてあんなことになったのでしょうか?

それは、初めてのはつじょう期を迎えたにゃんこには、よけいにわかりません。

「…」

でも…

…けっして思いだして、嫌だったわけではたぶんありません。

 

痛くもありました、でも。気持よくもありました

暖かくもありました、こにゃんこととても近くもなりました。

ふわふわとしあわせでもありました。

 

ただ恥ずかしくて、すこし混乱してしまったのです。

さすがにあんな事があった後なのです、意外に恥ずかしがりやなにゃんこがまともに顔をあわせられるはずがないのです。…しかし、

「……カナタ…」

こにゃんこの名前をつぶやいて、カイルのしっぽは動きをとめます。

いきなり逃げ出して、こにゃんこはかなしく思っていないでしょうか?傷ついているかもしれません。

「………」

カイルはふかくふかく反省しました。

すこし、逃げすぎました。

場所はもう町はずれです。

「……うん、」

あやまりに行こうとにゃんこさんは決めました。(でもまだ顔は見れないので、きっと離れた場所からでしょうが…)

思い立ったら、即じっこう!思い切りのよさはこにゃんこと同じくらいあります。

―――――しかし、ここで一つ問題がありました。

「……………(汗)」

 

おりれません。

 

にゃんこは木からおりれなくなっていたのです。

いったいどうやってのぼったのでしょうか?一生懸命にのぼりすぎて、カイルはとてもとても高い木のうえにいたのです…。

「………(滝汗)」

 

にゃんこ大ピンチです。

お約束になりつつあると言われても、にゃんこは今ピンチなのでした。