かくれんぼ
「とゆー訳で。何して遊びましょうか♪」
「うん…」
元気にこにゃんこは黒にゃんこさんにたずねます。
しかし、にゃんこまだ少しねむそうです。それはそうでしょう。先ほどまで気持よくおひるねしていた所をムリヤリ(事故で)起こされたのですから…
そして、そんなカイルのようすに気付くと、こにゃんこは…
「―――えいv」
「!?」
ざりっと、にゃんこの唇をなめました。
「カナタ!?」
「油断大敵です!」
このあたりが、以前(春の前)とちょっと違うところでしょう。こにゃんこはうれしそうに、その茶トラのしっぽをゆらしています。
「さあ何して遊びます?」
「うん…;」
これで完全ににゃんこは目をさましました。
―――――でも、
「…家の中で何して遊ぶの?」
「そうですね〜…」
何をして遊ぶのかがもんだいです。家のなかであまりハードな遊びはできません。
「じゃあかくれんぼしましょう!僕が探しますから♪カイルさん隠れて下さいねー☆」
「うん、」
それなら大丈夫でしょう。にゃんこはほっと息をつきました。
こにゃんこと遊ぶのはたのしいのですが、途中でエキサイト(?)してしまい、大変なことになるのです。(鬼ごっこしかり…)
それに、おうちのなかをちらかすと付き人さんに叱られてしまいます。
「じゃあ10数えたら捜しますねー♪いーち、にー…」
にゃんこはあわてて、パタパタと走りだしました。
いったいどこにかくれるのでしょう?
「――――…」
…………………黒にゃんこさんの視線のさきには…
「カイルさ〜ん…(泣)」
「……すぅ…」
コタツ布団の先をめくりあげて、カナタはかなしそうな声をだします…。
中にはとうぜんにゃんこさんの姿が…