こにゃんことにゃんこの初夜!?
ゆきが降りしきるなか、こにゃんこ2匹の姉弟は、ことしはぬくぬくおうちの中です。
外ではまっくろな雲が、しろいしろい雪を空いちめんにかざっていますが、おうちの中ではあたたかな暖炉の火がもえていました。
…そう、ここは黒にゃんこさんのおうち、マクドール家です。
あまりにも寒い寒いふぶきのために、カナタとナナミのこにゃんこ2匹は春までここにおとまりなのです。
黒にゃんこさんも2匹がきてくれたので、とてもうれしいようです。
こにゃんこ達がどうしているのか心配なのはもちろん。おそとに出れないさむい時期は、とてもとても暇なのです。
しかし、そんな中でもいちばんよろこんでいたのは…
(カイルさんと同棲ですっ…♪)
こにゃんこでしょう。
茶トラのりっぱなしっぽをぴくぴくゆらし、こにゃんこは嬉しさをかくしきれていません。
「カナタ?」
「はいっなんですかv?」
「寝る所…どこがいい?」
きょうはもう一日中あそんで、寝るじかんがきていたのでした。
「えーっとvカイルさんどこで寝てるんですか?」
「え…」
こにゃんこがそうたずねると、カイルは首をかしげて黒いみみをいちどピクピクと動かしました。
それでもその言葉にとくに、警戒心をいだかなかったのか、黒にゃんこはあっさりとこにゃんこをあんないします。
「こっち、」
「わ〜い♪(カイルさんの寝床〜♪カイルさんの寝床ー♪)」
とことこと2匹が歩いていった部屋には、ちょこんとかわいらしいカゴがおいてありました。
ここ、とにゃんこはそのなかに飛びこみます。中にはふかふかのクッションと、ほわほわの毛布がはいっていました。
カゴ大きさは、にゃんこがころがれるくらいです。
「一緒に寝れそうですよね!」
「?うん、」
「一緒がいいですーっv」
こにゃんこの瞳がキラキラとかがやき、耳としっぽもピーンとたたせ、期待のきもちをあふれさせています。
「うん…いいよ。」
さすがにこれを断れるにゃんこさんではありませんでした、それに黒にゃんこさんもいっしょにねるのは嬉しいようです。
「わーい♪♪」
はにかむようにちいさく笑ったにゃんこに、つられるようにカナタは寝どこに飛びはいります。
押しつぶされたかたちになった、黒にゃんこは、にゃ!;とびっくりした声をあげました。
そこへ、
「あーー!カナタだけずるいわよーーっ!お姉ちゃんも一緒ーーー!!」
ナナミも勢いよく飛びのってきました…。
…みちっとカゴににゃんこが3匹つまります。
「………;(ちょっと…苦しい;)」
「暖かくていいと思うの〜♪」
「ぎゃー!;ナナミしっぽーーー!!;」←踏まれたらしい。
何はともあれ、楽しいふゆがはじまるようです。
もうすぐ春が来てしまいます…(吐血)>3月