春到来!

 

 

 

桜がまい散るあたたかいきせつ…。

はるです。

 

 

「「お世話になりましたーー!!」」

「またいつでも来て下さいね、」

「………」

こにゃんこたちとお別れのきせつになってしまいました…。

げんきにパタパタと手としっぽをふるこにゃんこらを見て、黒にゃんこカイルさんは、付き人さんのうしろで、なんとなく寂しいきもちになります。

さいしょから春がくるまでときまっていたことでしたが、たのしい時間はすぎていくのが、あっという間でした…。

「カイルさん…」

「………」

黒にゃんこの寂しそうなしせんにきづいたこにゃんこは、じっとにゃんこを見つめます。

にゃんこの耳としっぽとおなじ色をした黒燿石のひとみが、こにゃんこを見つめ返しますと―――…

「っっ僕と一緒にこの家を出ましょう!!(///)」

「Σ!?;」

こにゃんこは暴走しました。

「キャー♪プロポーズよー!!やったわねっカナタッ!」

「ぼっちゃんー!?(そんなに早くお嫁に行ってしまわれるなんて…ッ!!>泣)」

2人の叫びに、こにゃんこもなんとか正気をとりもどします…。

「はっ!!;違います!!; また遊びに来ますから、カイルさんも外に出て来て下さいねっ!」

「うん…;」

あまりのばくだん発言に、かなしみは元より、ちょっといい雰囲気までふっとんでしまいました…。もう台なしです。

 

「…元気で、ね…」

「はいっ☆」

少しさびしいきもちで、黒にゃんこはこにゃんこに手をふりますが、…しかたありません、おわかれなのですから。

カイルは2匹のすがたが見えなくなるまで、門の所からずっとずっと見送りました。

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

おへやでやすんでいたはずの、黒にゃんこさんの視界に、ピンクの花弁がまいとびます。

「Σ!?;」

 

「カイルさんーーーっ! お土産ですーーーっ!」

「お姉ちゃんも〜♪一杯撒くわよーーー!!桜吹雪〜〜!!」

 

「………カナタ(ナナミちゃんも…>汗)」

そうです…マクドール家をいようにきにいってしまったらしい姉弟は、たびたびおうちに襲撃してくるようになり、あまり状況はかわりませんでした。

「…掃除し終わったお部屋が…ッ!!;」

「あ;」

ぜっくして立ちつくす付き人さんに、「お外で遊んで下さい!」と怒られようやくお外にとびだす3匹でした…。

 

 

ところでこの冬…

 

「カナタ…ナナミ…(涙)」

ひじょうにうらめしそうな表情で、おさななじみにゃんこジョウイが現れました。

そして、2ひきは、一拍おいてから、こえをそろえて…

 

「「あ。」」

 

「一体どこに行ってたんだい2人ともっ!(泣)どれくらいさがしたと…うっ!(涙)」

「あっはっは☆すっかり忘れてたー」

「おっお姉ちゃんはちゃんとジョウイの事覚えてたもんっ!し、心配してたのよっ;」

「ナナミ…せめて視線を合わせて言ってくれないかいっ…?(涙)」

「ジョウイ君…;」

 

とにかく!ぶじ春になりました!!