ある日のマクドール邸のことです。

 

「カイルさんの小さい時ってどんなだったんですか〜♪?」

「カナタ…恥ずかしいから…;」

「ぼっちゃんのお小さい頃の話ですか?そりゃあもう、とても愛らしくていらっしゃいましたよ!」

 

おコタでぬくぬくとこにゃんこは、付き人さんにいとしい人(黒にゃんこさん)のむかし話をおねだりです。

そう、きょうはカイルさんのこにゃんこ時代をおはなししましょう。

 

 

 

 

マクドール家のぼっちゃんにゃんこ、カイルさんはまだまだミルクのおせわになる年頃のこにゃんこさんです。

まっ黒でとてもやわらかそうな毛並みのしっぽやおみみを見ると、しょうらいはとてもみごとな美猫となるでしょうが、いまはまだまだ愛らしさがまさっているようですね。

「に、に、にぃ」

こにゃんこさんはかわいい舌足らずななきごえと、そしておぼつかない足取りでお家のなかをいどうします。

お家にきたときには、まだじぶんでいどうする事はできなかったのですが、今ではしっぽやおみみをプルプルさせながらでも、しっかりとじぶんでテリトリーの中をたんさくすることができるのです。

 

………しかし。ですから、付き人さんが目をはなすとどこへ行ってしまうかわからないのです。

 

折悪く、このとき付き人さんはふっとうしたヤカンに呼ばれて、ほんのすこ〜しカイルさんから目をはなしてしまっていました。

 

 

「ぼっちゃーん?戻りましたよー?どこにいらっしゃるのですか〜?ぼっちゃーん?………ぼっちゃーんッッ!?;」

ねこじゃらしを片手にもどってきたグレミオさんは、こにゃんこさんがいないことに気付いて、ぜっきょうしました。

何しろ、まだまだこにゃんこなカイルさんには、お家のなかはキケンがいっぱいなのです。階段や、タンスのうえから落ちたらたいへん痛い思いをしてしまうでしょう。

グレミオさんはとてもしんぱいしょうです。

「ぼっちゃーんッッ!?;返事をして下さいッぼっちゃーんッ!!」

ひっしに座布団や、せんたく物のなかをひっくり返してこにゃんこさんをたんさくします。

ちいさいちいさい黒いこにゃんこのこと、どこにひそんでいてもおかしくないのです。

 

グレミオさんがひっしにゴミ箱のなかまでのぞき込んだときに、もうひとりの付き人さんから声がかかりました。

「―――グレミオ…あんた、今日の夕食何作る気だい…?」

「クレオさん!こんな時に何をおっしゃっているんですか!ぼっちゃんが大変なんですよッ!?」

「まあ…大変と言えば、大変だけど…火をかけなきゃ大丈夫じゃないかい?」

「さっきから何を…――――ぼっちゃーん!?;」

 

「…にゅ?」

 

クレオさんの手にある片手ナベからは、黒いしっぽと可愛いあんよがのぞいていまして、なかにはとうぜんこにゃんこさんがかくれていました…。

 

 

 

 

「―――それからしばらくぼっちゃんはその『かくれんぼ』が気に入られたようで、グレミオは生きた気がしませんでした…お可愛らしかったのですが」

「わーーっvvv僕もその頃のカイルさん見たかったですー!!遊びたかったです〜〜〜♪♪♪」

「…………(///)」

大こうふんのこにゃんこカナタに、カイルさんは恥ずかしい昔話に顔を真っ赤にするしかありませんでした…。

 

 

…テド4より先に更新…子供企画(吐血)

いえ、書いてたのですが打ち込むのが…(目を逸らし)

こちらは携帯で一発打ちで…(吐血殴)