ちびにゃんこズ編!〜迷子のこねこちゃん後編の巻〜

 

 

 

「ふ〜…」

 

まんぞくそうな、かつつかれたような息をはく(元)こにゃんこ…

それもそのはずで、ちびにゃんこがはじめてお外にでたうれしさで、大こうふんにはしゃぎまわったものですから、おもりをしているパパにゃんこのつかれははんぱなものではなかったのです。

きょうみをもったものにはかたっぱしから近づき、うごくものにはすべてとつげきをするちびにゃんこに、しょうらいの頼もしさをかんじるといいますか…不安をかんじるといいますか…パパにゃんこのきもちはふくざつです。

そしてそんなちびにゃんこは、いまはあばれつかれて(元)こにゃんこのおなかのうえでおひるね中でした。

親子で木のうえにのぼり、すよすよねむるすがたは、とてもかわいらしいものでした。

「う〜…僕も昼寝しますか〜」

くわぁ〜とあくびをして、カナタもおひるねのたいせいに入ろうとしたそのときでした。

 

「カナタ…ッ!」

 

なきそうな愛しい人(にゃんこ)のこえがきこえてくるではありませんか。

「カイルさん!?」

なにごとかとカナタは身を起こして木のしたをみました。

 

(まさか…!僕が帰った事で寂しくなって見に来てくれたとかですか…!?)

 

このあたりの思考は、パパにゃんこになってからもかわりません。

元こにゃんこは、すばやく木のうえからとびおります。

 

「カイルさ〜んっ♪そんなに僕の事を愛してくれてるんですねッ!(妄想)」

「ルィがいなくなって…!」

 

 

……………。

 

 

「…えええええッ!?大変じゃないですか!!;」

「(さっきのは何???;) うん…だからッ…!」

ここにも来てないのっ?とたずねる黒にゃんこさんは、ひとみになみだをにじませるくらいにとても必死なようすです。

「カイルさん!落ち着いて下さい!まだいなくなってからそんなに時間経ってないんですよね?なら、すぐに見つけてみせますから…!」

「…うん、」

パパにゃんことしてのたのもしさをみせて、カナタはせんげんします。そして黒にゃんこさんをなぐさめるように、頬を舐めました。

………が。

 

「…にぃ〜…(怒)」

 

「ハル!?」

「あ゛。」

カナタがとびおりたときに、いっしょにころがりおちたちびにゃんこは、おもいっきりせなかをうっていました。(ねているところだったのですから、いくらにゃんこといえども華麗なちゃくちはできませんね)

「てへvうっかりしてました♪(汗)」

「に゛ゃうっ(怒)」

「大丈夫っハル…!?;」

いかりのあまりちびにゃんこは、パパにゃんこのあしにかみつきました。

 

 

 

 

そして、そのまいごになったちびにゃんこでしたが…

 

「に〜?」

 

おうちから1匹(ひとり)でぬけだし、お外デビューをはたしたのはいいですが、まだちいさなにゃんこのこと…どこへいけばパパにゃんことじぶんのかたわれにゃんこがいるのかわかりません。

おうちの敷地からいっぽそとへでると、すぐにあちらこちらをみまわし、耳を下げてしまいました。

とりあえずあるこうと、とてとてと進みますと…

「にぃっ!」

ぽてっ!と花のうえてあるプランターのそばでころんでしまいました。

 

「ルィっ…!?どこに…!」

 

その脇を、黒にゃんこさんが母性本能(?)ばくはつではしっていきます…。

ちびにゃんこのすがたは、ちょうどプランターの影になっていてみえなかったようです。(よく見ると、黒いしっぽはピーン!とたってみえていたのですが…)

「にぃ…」

すこしだけ心細くなったちびにゃんこは、ママにゃんこのあとを追おうとすぐにたちあがりました。

しかし、そのからだをなにものかがひょいっと持ちあげたのです!

 

 

 

 

 

「愛しの我が子ーーー!!どーこーでーすーかー!?」

どどどどどど!と走りながら、元こにゃんこはよびかけつづけます。

もとより(元)こにゃんこには、わが子がさらわれたのならば、はんにんをゆるすつもりはありません。

力いっぱいさつりくです。ようしゃなく血まつりにあげるつもりです。

そして黒にゃんこさんは、しんぱいのあまり涙ぐんでしまっているので、すこしでもおちつくためにちびにゃんこをうでにぎゅっとだきしめていました。

うでのなかのちびにゃんこは、しんぱいそうにママにゃんこをみあげていますが、耳としっぽはパパにゃんことそっくりに逆立っています。ちびにゃんこもじぶんのかたわれがしんぱいなのです。…おそらく、パパにゃんこ並におおあばれすることはまちがいないでしょう。

「取り敢えずっ…犯人は現場に戻るって言いますから!家からの足取りを辿りますよ!!」

そういって(元)こにゃんこがまがりがとをまがったときです、なんとそのさがしもとめていたちびにゃんこが、だれかの腕にだかれているではありませんか!

いっしゅんで(元)こにゃんこのしっぽが逆立ちます。

 

 

「チェストぉおおぉーーーーッ!!!!(怒)」

「! カナタ!ちょっと待って…!;」

「え?」

 

 

ふだんならさすがに我が子のゆうかいのはんにんに慈悲はかけないママにゃんこでしたが、なぜだか制止のこえをあげました。

それにパパにゃんこがふりかえったしゅんかん…

 

「いきなり何する気だッ!(怒)」

 

ゴスッ!とこにゃんこは叩きおとされました。

よくよくみてみれば、それはしばらくたびにでていた親友にゃんこのテッドさんではないですか!それに、ちびにゃんこをかかえているのは、連れのカイカにゃんこさんです。

 

 

すこしまえにさかのぼります。

ひさびさに親友にゃんこのおうちにもどってきたテッドにゃんこは、きゅうにカイカがそのばにしゃがみこんでしまったので、いぶかしくおもいました。

『何してるんだよ?』

『かいるくん。』

カイカにゃんこがくるりとふりかえり、両手でだいていたのは、親友にゃんこそっくりのちびにゃんこでした。

『縮んでるーーーッ!?;(いや、子供が生まれたのか!?)』

 

 

そんなわけで、3匹は親にゃんこさんらがもどってくるのを、いえのまえでまっていたのです。

 

「や〜♪誘拐犯かと思っちゃいました〜♪(笑)」

「失礼な事言うなよ…(怒)」

「ルィ…無事で良かった…っ」

「ごめにゃしゃぃ…」

ぎゅうっと母子(?)はかんどうのさいかいをしていました。

「そういえば…いつ子供生まれたんだ?」

むしろだれとけっこんして生まれたのかをききたいテッドさんです。こにゃんこカナタが、黒にゃんこさんがほかの人(にゃんこ)とけっこんなどとゆるすはずがないとしっているからのぎもんですね。

…ふつうカイルさんが生んだとはかんがえませんね。

 

…しかし、そんなテッドさんのまえに生命のしんぴがつきつけられたのです。

 

まいごになっていたちびにゃんこのきょうだいにゃんこをあずかっていたカイカにゃんこが、ひょいっとテッドにゃんこにその子をかかげてみせました。

 

「かなた。」

 

「かぁーたちやう、はにゅ!」

に゛ぃ!とふへいをもらしてじたばたするちびにゃんこは、たしかにカナタにそっくりです。

「……………」

しばらくかんがえるテッドさんです。

 

 

そして、すぐに「お前(カイル)が生んだのかーッ!?(汗)」というぜっきょうがひびきわたりました。

 

 

 

 

 

 

最後まで、ナナミちゃんとジョウイにしようかと悩みましたが、

テッドさんとカイカさんの特別出演で!(吐血)

せっかくなので、テド4こにゃんこのフラグを立ててみました。(笑)>生まれるのか!?;

↓ついでにおまけv

 

 

おまけ

 

「産めるのか…産めるもんなのか…;」

「できちゃった婚じゃなくて!ちゃんと結婚してからの子供ですからおかしな事は何もありませんよ!」

「そういう問題じゃないッ!;」