上陸!恐怖料理!?
いつも平和な(戦争中だけど。) トーマス君城…。今そこに、大いなる危機が迫ろうとしていた――――…
-トーマス君城………その片隅にある茂みの陰-
「………」
「………」
今そこに2人の少年らが黙ったまま座っていた。
1人はわっかと黄色のスカーフをつけた少年で、もう1人は(ほとんど少女のような)赤い服を着た少年である。2人は黙ったままもうかれこれ、10分以上もそんな所にいた。特に何をする訳でもなく、ただひたすら黙ったまま。(しかも正座)
バンダナをつけた赤い服を着た方の少年、カイルはついに口を開いた…。
「カナタ…一体何?(汗)」
そう、カナタと呼ばれた少年に、いきなりこんな所に引っ張り困れ、カイルは今の状態に至っているのである。
「いえ、別に(汗)ここなら誰も見られずにヤバい事vができますねー♪って言う試みで引きずり込んだ訳じゃないですから!それはそれでいいんですけどね!」
「………(汗)」
どう返事していい物か悩むカイルだ。
「まあ、これだけ隠れていて、誰にも見つからないって事は大丈夫ですね………カイルさん!」
「―――?」
一体そんな深刻な表情で、何事が…?とカイルは訝しんだが――――…
「さあ!いちゃつきましょう!!」
…。
「――――――…なんで?」
「ガーーンッ!!!!!!僕らの愛は消え失せてしまったんですか!?(泣)」
「え…(汗)そうじゃなくて……なんでこんな所でわざわざ…;」
ショックでムンクの叫び化する少年に対して、慌ててフォローするカイルだ。…なかなかの苦労人であろう。
「あ〜vよかったですvv僕とカイルさんはいつだってラブラブファイヤーですよね!あ、そうです。―――だってむちゃくちゃ邪魔が入るじゃないですか!!この城ッ!」
「………」
きっぱりと断言した少年に、カイルはどうコメントすればいいのか物やら…。
「なんかもー人が折角カイルさんと2人で楽しいおやつタイム〜♪の時にも風呂敷犬とか来ますしー!」
ガサガサガサ!
かなりの勢いで茂みが揺れる。………しかし、話に夢中になっているカナタはまったく気付いていないようだ。
「なんかこーこの城って邪魔する人率、略して邪魔率高いんでしょうね!絶対城主が……」
ガサガサッ!ベシャッ…
茂みから倒れ込むようにして現れたのは、一人の少年…いや、ぎりぎり青年な人物、トーマスであった。一応この城の城主である。そんな人物がいきなり茂みから、転がり込んで来たのだ。
――――――それも、カナタの上に。
「ギャーーーーーーーーーーーーーっッッッッ!!!!!(汗)」
しかも、どれだけ慌てているのか、いまだトーマスは気付かず、じたばたとカナタの上でもがいている…。
「カイルさーーん!カイルさーーーんっ!!(汗)ギャーーーーッ!!上にーッ!上に乗られてますーーーーっ!!!!!ギャーーーーーーッッ!!(絶叫)」
「おっ…落ち着いて!(汗)カナタも、トーマス君も…」
どっちを先に助けるべきか、迷い、カイルは慌てた様子で呼び掛けている…。
「あ、え…え?」
ようやく、トーマスも自分がどう言う状態にあるのか気付き、ぴたっと動きを止めた。
「す、すみませんっ!!」
「いいから退いて下さいーーーーーっ!!(怒汗)」
血の出そうな程の声色で叫ぶカナタだ…。とりあえず、トーマスはカイルの手を借りて、何とか起き上がった…。
「……何か、あったの…?(汗)」
「あっ、はいっ…その……なんだかよくわからないんですけど、大変で…!」
どう言ったらいいのかわからないと言った、悩んだ表情でトーマスは眉を潜めて困っている。
「あの…ええっと…あ、そうだ。カナタさんにお手紙が届いてました」
「なっ、なんですか?」
呼び掛けられ、カナタはビクット反応するが、差し出された手紙(葉っぱ塗れ)をともかく受け取った。
「あ、ナナミからだ…」
「ナナミちゃんから…?」
パラリと中を開く
カナタへ
久しぶりー☆元気してる?ご飯ちゃんと食べてる?お姉ちゃんは元気よ!
ピリカちゃんも、も〜すっごく大きくなってるんだからー!えーっとね、ジルさんも
ジョウイも元気よ!この間もジョウイ、ジルさんに泣かされてたわ!
また家にも来てよね!お姉ちゃんいつだってカナタ達を待ってるんだから!
ナナミ!
「ナナミ……v」
じ〜んvと目頭が熱くなるのを感じるカナタだ…。どうやら、長期滞在な為に住所を知らせたらしい。
「カナタ…;追伸…」
「え?」
追伸
いーーーっぱいプリン作ったから、届けるわね!
みんなで食べてねv
「「…………」」
「よくわからないんですけど、急に届けられた荷物から緑色の…えっと、ゼリーみたいな物が出て来て、今皆で逃げている所なんです」
ゼリーじゃなくて、プリンです…カナタはそう呟いたが、そんな言葉は誰にも届かなかった。
ガサガサガサッ!と再び茂みから、誰かが飛び出して来た。甲冑に、スカート姿と言った格好の少女、セシルだ。
「トーマス様ッ!!ここも危険ですっ!!」
「セシル!無事だったかいっ!?」茂みから出て来た少女に、青年は嬉しそうなような困ったような表情で駆け寄る。
「トーマス様こそっ!!ご無事でよかったです!!」
「「…………」」
メキメキメキメキッ…!
どこからともなく、気の軋んで折れるような音が近付いて来ている…。他には、何か大きな粘体が動いている音と、人々の悲鳴が響いていた…。
「あっ!そうです!トーマス様!!ここは危ないんです!」
「あっ…ええっと、お2人も一緒に…」
わてわてと慌てている2人。
どうでもいいが、ヒューゴがいない。戦っているのだろうか?とカイルは思ったのだが――――…カナタが口を開いた。
「――――――ヒューゴさんはどうしたんですか?」
「「え?」」
セシルとトーマスは同時に首を傾げた。
リプレイ☆
『トーマス様〜!何か荷物が届きましたよ〜!!』
『何だろう…?誰宛なの、セシル。』
『あ、カナタさん宛だ』
ヒューゴがそういった瞬間いきなり、届いた段ボール箱が大きく跳ねた。そこから溢れ出る体積10倍以上の物体…!
『う、うわああああああ!!!!!(汗)』
『セシル!なんだか良くわからないけどっ…!皆に知らせながら、逃げるんだ!!(汗)』
『わっわかりました〜っトーマス様ぁ〜〜〜っっ!!(汗)』
あーーーっ!!トーマスさ〜んっ!!(汗)と背後から悲鳴………
「あ……;」
「きゃーーっ!大変です〜っ!!;」
「ぎゃーーっ!!もしかしなくても置き去りで犠牲者ですか〜〜〜ッ!?」
「カナタッ!もう後ろにナナミちゃんプリンがっ…!!」
「トーマスさ〜ん…酷いよ〜〜〜…」
「ヒューゴ様っ…!すみませんっっ!!」
「きゃーっ!ヒューゴ様がプリンにくっついてますーー!!融合しちゃったんですかっ!?どうしましょうっトーマス様ぁ!!」
「僕のせいじゃないですよーーーっっ!!(汗)僕のせいじゃ!;」
「カナタそんな事言ってる場合じゃなくて……ッ;」
この日……トーマス君城では(収拾がつくまでに)甚大な被害が出たと言う事だった………
つまらないです。(吐血)