ヤサシイネムリ
水仙の鼻の香りが鼻孔をくすぐる…
速く目覚めなければいけないのに、
…………まだ目覚めたくない、
君がくれる『ヌルイやさしさ』の中で眠っていたい
甘えが身体を支配する…
身体はもう緩(ぬる)さに慣れ心地よさだけが残っているのに…
ただ眠っていたいのに、
一一一一一何も考えずに………
水仙の鼻の匂いに促され再び目を瞑る
永遠に眠る事になっていても構わない………
ただ今一瞬を…
別れが来る
必ず来るとわかっていて、
僕は眠る…
今はまだ何も考えないように、
君に癒された傷が開かないように、
うずくまって眠る
君がくれた優しさと水仙の花の香りの中で………………
でも…
いつかは…………………………