月
一一一一一一一この人は月に似ている。
「カナタ?どうしたの?」
「なんでもないです、」
「そう」
そう言って、ふわりと笑う姿は何処か儚げで、
本当に自分の隣にいるのかどうかわからなくなる。
「カイルさん…」
「なに?」
「…どこにも行かないですよね、」
だから僕は尋ねる、
何度も何度も、
「うん、ここにいるよ」
微笑む姿が寂しげで、
尋ねたくないけれど尋ねてしまう
何度も何度も、
その度にあなたは微笑むけれど、
どこか信じられない
微笑む姿が儚く映るから。
だから………僕は尋ねる