ぎゃぐわーるど☆

 

 

痛いんです!!

 

 「ぎゃあああぁーーっっ!!!」

 静かな森にカナタの悲鳴が木霊した。

 突然背後から上がった悲鳴に、少し前を歩いていたカイルは慌てて振り向いた。

 後ろには、何やら顔を押さえ、蹲るカナタの姿があった。

 「どうしたの?カナタ???」

 「目に、目に虫が入りました〜〜〜。」

 本当に痛そうに片目を押さえているカナタにカイルは、見せてみて、とカナタの目を覗きん込んだ…。

 

 「…………………カナタ。」

 「なんですか???」

 うるうると瞳を潤ませるカナタにカイルは暫しの沈黙の後、そっと手鏡を手渡した。

 一瞬、訝しげな顔をした後、カイルから手渡された手鏡を覗いたカナタは…。

 「……………………め、目が緑色ですー―――――――っっっ!!!」

 大絶叫した。 

 なんと、目に入った虫がカナタの目の中で潰れ、緑色の体液を撒き散らしていたのだった…。

 その後はもう、後察しの通り。

 パニック状態のカナタを棍棒で黙らせたカイルは散歩を切り上げ、早々城へと引き返したとさ。

 余談。緑色の目は洗うとすぐ元に戻ったそうな。

END

 これは、私の友人の実話です。(笑)
白眼が緑色の体液で染まった…。
…直接見たわけではありませんがv(汗)

 

 

彼が階段を利用しないその理由

 

 「階段と言えば…思い出しますねぇ…。」

 城の階段を見ては、どこか遠い目で言うカナタ。

 「…前々から思ってたけど、カナタって階段使わないよね?何か理由でもあるの?」

 ふと、カナタが階段をあまり使わないことに対して疑問に思ったカイルがその理由を尋ねた。

 「いえ、只、思い出す事があるんですよ…。」

 「思い出す事?」

 ふっと、溜息をつき、カナタは語り出した。

 「そう、あれは2歳の時でした…。僕が近所の建物の四階で三輪車に乗って遊んでいた時のことです。」

 「……………。」

 なんでそんなところで三輪車に?と思ったカイルだったが、取り合えず突っ込まずに先を待った。

 「ナナミが後ろから押したもので、僕は三輪車に乗ったまま階段を四階分落ちました。」

 「………………………………。(汗)」

 「あれは、かなり怖かったですよ…。」

 しみじみと語るカナタに、これ以上聞かない方が…と思いながらもカイルは聞かずに入られなかった。

 「途中で止まらなかったの?」

 「止まる度にナナミに押されました!」

 きっぱりと言い放つカナタにカイルは只、同情の目を向けるしかなかった…。

 

 「そういえば、3歳のときにも家の階段から落された事がありました!!」

 「いや、もう階段の話はいいよ…。」

 END

これは、私の後輩の実話です。
彼女はマンションの四階からだったそうで。
 彼女を落した犯人は近所のいぢわるなお兄さんだそうで…。
 最後の3歳の話は私ですがv(爆)
因みに、私を落した犯人は従兄の兄さんでした。(ー▽ー)

 

 

どおりで…

 

 「レントゲンって知ってる?」

 「はい!!知ってますヨ♪」

 そんな他愛無い話から、またもや過去の話が出た…。

 「昔、そのレントゲンを撮った時、吃驚した事があったんだけど…。」

 「えっ!?どんなことですか???」

 興味深々といった風にカナタが身を乗り出して聞いてくる。

 「うん…。その日は首が痛くてグレミオに付き添われてレントゲンを撮ってもらいに行ったんだけど。」

 「首ですか?」

 「うん。で、撮ってもらった時に、ちょうど咽の部分にピンが刺さってたんだ。」

 「はぁ、ピンですか……ってピンですかー――――――!!!!!(滝汗)」

 聞き流しそうになった単語にカナタは絶叫した。

 「あ、いや、でも実際は刺さってなかったんだけど…。」

 「でもでも、咽の辺りって――――っ!!!???(パニック)」

 「だから、その日着てた服が襟のあるので、その襟の裏側にピンを付けてたんだよ。」

 「ピンが――――って。え?………襟にですか?なんでまた…。」

 カイルの台詞に違和感を覚え、カナタは聞き返した。

 「テッドのいたずらだったんだよ…。」

 はぁ…っとカイルは小さく溜息を吐いた。

 「本当にあの時は吃驚したよ…。」

 「…吃驚しない方がおかしいですヨ…。(汗)」

 

 余談。

 「で、結局なんで首が痛かったんですか???」

 「……寝違えただけ。(ぽそっ)」

END

これも友人の実話です…。(苦笑)
 彼女は制服のタイをピンで留めていたそうです。