魔法の国へようこそ☆
ここは魔法大国ハイランド。
日常生活から国政に至るまで何もかもが魔法で成立している国。
国民は全て魔法使いである事が条件。
魔法使いでない者は追放されるほど魔法が重要視される国だ。
戦争からチンピラの喧嘩まで物理的な攻撃は一切禁じられている。
その根底は謎のベールに包まれている…。
ようこそハイランドへ!!
俺はこのハイランド1の超絶美貌を誇るハイランド魔法軍第4軍団の将軍シードだ!!
四露死苦!!!
「おい、何を一人でぶつぶつ言っている…。」
自己紹介に水を差すこの男は俺の相棒のクルガン。
老け顔で歳よりうんと上に見えるけどこれでも29歳らしい。
だが、俺は密かに40代なんじゃないかと睨んでいる。
「誰が40代だ…」
「…人のモノローグ勝手に読むな。」
まあ、それは置いといて、この国はちょ〜っと変わってて…何もかもが魔法で統一されてんだ!!
え?知ってるって?
おお!!勉強家なんだな〜って、入り口に書いてあったって?
それは失礼。
「おい、シード。独り言も良いが訓練は終わったのであろうな…」
カップを口元に運びながらクルガンが俺に問う。
嫌味なくらい英国紳士風な振るまいが似合う奴だぜ…。
「ん?ああ、終わったぜ。」
この俺に抜け目はないぜっ!!と付けたし、自信満々、笑顔で返す。
どこか不安の残る目で俺をちらりと見て、クルガンは息を吐いた。
む!信用されてない。
「なんだよ、俺が訓練サボった事あるか?」
「…確かに『訓練は』サボった事ないな…」
くぅううう!!!いちいち刺のある言い方をする奴だな〜〜〜!!
でも、ま、仕方ないか…。
俺のサボった仕事のしわ寄せは全部この相棒に行ってんだし…嫌味の一つや二つ…この心の広〜いシード様が聞いてやろうじゃないか。
まともに聞く気なんかねーけど。
「それはそうと、近頃、過剰な訓練で倒れる兵士が増えている。只でさえ若い兵士の魔力不足が否めないと言うのに、特にお前のアレはやり過ぎだ。」
「へいへい。」
以前のシゴキのことを言っているんだろう。
でも、アレくらい事で尽きる魔力なんてほんとたかが知れてるぜ。
そう、アレくらい…山から落ちてくる岩石を吹き飛ばせといったくらい…。
「死んでしまっては元も子もないであろう…。もう少し綿密な計画性を持って兵士は育てるべきだ…聞いているのか?」
聞いているのか聞いていないのかわからない俺にちらりと視線を向けてクルガンが言う。
「聞いてるさ。わ〜ってるよ。」
やる気無さそうに言う俺。
こいつの説教はまともに聞いてたらこっちがストレス溜まるだけだ。
テキトーに聞き流してりゃ良いだろ♪
頬杖をつき、とても説教を聞いているとは思えない態度の俺。
クルガンは目をすっと細めて言った。
「…お前太ったんじゃないか?甘い物ばかり食べているからだぞ…。」
「だあぁぁ〜〜〜!!それは関係ないだろっ!!!」
そりゃ、俺だって最近ちょっと食べ過ぎたかな〜って思って…ってそうじゃなくって!!!
こら!!何、肩を震わせて笑ってやがる!!!
「くっそ!!この野郎!!!」
炎を呼びを起こし、クルガンのカップに向けて放った。
だが奴は、憎たらしい事に水の壁でそれをあっさり防いだ。
あああぁ、本当にムカツク野郎だ!!!
今度は水を呼んだ。
その水の塊を奴の頭上から落してやろうとしたが、それも奴の雷によって分解させられた。
俺がムキなって次の手を…と思った時、指の先にちりっと静電気を感じた。
「やべっ!!!」
言った時には遅かった。
クルガンの放った雷により、俺は痺れて動けなくなった。
「ってぇ…」
椅子からずり落ちそうになる身体を支えようとしたが、力が入らない。
これはまずい。かなりまずい。
床を這いつくばり、どうにか部屋から出ていこうとした俺を軽々持ち上げ、隣の部屋へ運んで行く。
「なななななっ!!!!」
慌てて抵抗しようとした俺をベットに放り投げ、クルガンが組み敷く。
「ばばばか!!やめろ!!!」
もがく俺をにやにやと笑って見下ろし、魔法が使えないように口を手で塞ぐ。
「んんんっ!!!」
冗談じゃない!!!
こんな時間に…って時間が問題じゃなくって!!
あああああああ!!!場所も問題じゃなくって!!!(かなり錯乱しているらしい…)
って、こら!何所触ってんだよ!!!
「言って欲しいか?」
だからてめーは人のモノローグを勝手に読むな―――!!!(涙)
ええいっ!!とことん抵抗するぞ!!!こんちきしょうっ!!
「やめておけ、無駄な抵抗だ。」
抵抗も空しく俺はクルガンに流されるまま、されるがままになったのだった…。
THE END
すみません!!
ちょっとしたでき心なんです!!!(汗)
山無し、オチ無し、意味無し。
三拍子そろっちゃあ作者も形無し…。(殴)
とこ様、本当にすみません!!!!
紺野碧