彼と彼と彼の事情〜結末編〜

 

 

「くっくそっ…!;(///)」
「はっ、はー!出直して来いこの××が!(///)」

お互い口の周りを手の甲で拭いながらの会話だ。
というか、酸欠か羞恥からか2人共に顔が真っ赤だった。

そのまま呼吸を整えて暫く。

「………………で、肝心の返事は?」
「あ?…あぁ、」

あーもー今更何聞いてんだと、思いながらもロイは膝についた掌に顔を埋めながら言った。
それに少し考えてから、カルムも口を開く。

「―――どっち?」
「は?」

質問に対して質問を返され、ロイは思わず顔を上げた。

「だから、オレとカルムの。どっち?」
「……………」

視線の先には、そこには純粋な疑問を湛えた蒼の瞳があった。
…まっすぐな瞳とは裏腹に、答え次第では凶悪な生物になることは、これまでの経験上熟知している。
少しだけ考えてから、口を開く。

「…両方。」
「………」

返した答えがカルムにとっては意外だったのか、目を大きく見開いて驚いていた。
遅れて顔も赤くなる。
あーとかうーとか言いながら視線を泳がせる姿に、(三日寝ていない)ロイの頭にも良い返事を期待出来そうだと理解出来た。
何となく告った方が恥ずかしくなった来た頃に、カルムは受け入れますと言うように指で丸を作って見せた。
…ロイに負けないくらいに真っ赤になったその様子だけでも、返事は分かるだろう。

 

 

で。

 

 

…勢いでそのまま押し倒したロイは、現在イモフライの残骸の上に転がっていた。

「…って。何でだよ…;」
「いや、オレとしては減るもんでもないし、別に尻の×の一つや二つ使わせてもいいけど」
「尻の×とか言うなっ!!;」
「基本的に身体はカルム(表)のだから、ヤるのは許可とってからにしろ☆」

可愛く語尾を上げて笑顔で言うと、どことなく機嫌良さそうにカルムは部屋を後にした。(どうやら寝る時間のようだ。)

―――残されたロイは……

 

「…マジかよ;」

 

と、頭に手を当てた…。

 

 

 

――――――振り出しに戻る。

 

 

 

(一歩進みながらも、まだスタートラインv)