筋肉トレーニング

 

 

「ふんっ…ふんっ!ふん!」

「……………」

規則的かつ、荒い息が訓練場に響いている。

そして、それをカイルは目を閉じたまま聞いていた。

この場には、2人の人物しか居ない。カイルと、そう、カナタの2人だ。

カイルはゆっくりと目を開く…

そこには少年が腹筋運動をしている姿が見えた…。

「……………」

「ふん!ふん!ふん!」

カナタが寝転んでいる周辺には、ダンベルやらブ●ーウォーカーやら、様々な物が転がっている。

…堪え切れずに、カイルは口を開いた。

「カナタ、」

「ふんっ!―――はいっ?なん、です、か?」

「…やめない?」

「いやですvいくら、なんでも、これだけは、聞けませんv」

ふん!ふん!ふん!と、荒い息が続く…。

やっている理由はただ一つ。筋トレで筋肉をつけて、マッチョになるという…

カナタの野望……それは果てしないく、大きな物だった…。

「………っ」

カイルは泣きそうになる。

別にマッチョがどうとか言う問題ではない。いや、問題ではあるのだが、どう言う感じかと言うと、普段見慣れて、愛用していた鍋が、いきなりゴジラになると言う感じなのだ…。(余計にわかりにくい。)

しかも、目指しているのが、身体を使う事によって、キレイに身について行くという、一種の機能美的な筋肉ではなく、観賞用とも言える油のてかった例のアレを目指しているのだから、泣きたくも叫びたくもなる…。

もう、何度目になるのかわからない数のため息をカイルがが吐いた時、ふいに何かが視界に入った…。

 

―――――オイル。

 

「…カナタ、コレ…?」

「あ、それ、ですか?そりゃ、マッチョになった、時に、身体に…」

「―――――――――――――――――〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっ!!!!!!!!!!」

「カイルさんっ!?;」

 

錯乱状態に陥ったカイルの悲鳴が、城中に轟いたという…。

 

そして、カナタの幾度目かにもなる、筋肉大作戦はまたもや途中で頓挫する事になったのだった…。――――また、再び計画は実行されるだろうが……

END