催眠
今から貴方に催眠術をかけます。
1、2、3、…ハイ!
「フハハハハハハハハハハハハ!」
豚は死ねー!とでも言いそうな笑い声が、会議室の中から響いていた…。
その周りを囲むように、バリケードが築かれ、『対策委員会』という旗印(?)が上がっている…。
「やー…参りましたね〜?本当にかかっちゃうなんて……」
「…なんで、よりによって…;」
「豚は死ねーーー!」
ルカ=ブライト…。
物語は、カナタがとある兵士に、そう、催眠術をかけたのが発端であった…。
「だって、まさか本当にかかるって思いませんでしたし〜?」
「………(汗)」
しかも、かけられた兵士は、会議室を乗っ取り、暴れに暴れている…。
そんな訳で、『催眠術対策委員会』が設立された。
「さすがに、実力行使でボコボコにしてから解くって訳にも逝きませんよね〜。何の罪もない、一般 兵士なんですし。」
「うん…」
話し合うカナタとカイルの背後では、「故郷の母さんは泣いているぞー」と賢明に説得を重ねている声が響いている…。
それを横目で見つつ、何となく巻き込まれたフッチが口を開く、
「それにしても…」
「何〜?」
「?」
「珍しく、カナタさん優しいですね、」
「失礼な!僕はいつでも優しいですよ?」
「………;」
嘘臭い。
しかし、とても納得のいく説明をカナタはつけてくれた。
「一部を除いてはv」
「ほほぅ…」
額に青筋を浮かべ、ルカもどき兵士に斬り付けられ流血しているシュウが、カナタの背後に立っていた。
「大体!元凶は貴方なのですよ!?いい加減、ふざけた真似は慎んで―――…」
「うるさいです。とっとと説得して来い」
どんっ!ガッターーーンッ!(バリケードの後ろに落ちた。)
「カナタ…(汗)」
「カナタさん…」
「さあ話し合いますよー!」
殺人未遂をしでかしておいて、まったく本人は気にしていない。
「で、アイディアなんですが、」
「あ”…シュウさんが……(血だるまに)」
「ここはもう、本人の霊に降臨してもらうしかないですよ!」
「…で、その呼び出した霊はどうなるの?」
無論、代わりに暴れるだろう。
「ならv次に強い霊をまた呼び出して…☆」
「カナタッ…!;」
堂々回りである。
「わーーーーーーー!!;」
そんな時、バリケードを覗き込んでいたフッチが、突然悲鳴を放った…。
「どうしたの?;」
「シュッ…シュウ軍師がッ…!」
バッ!とフッチの指差す方を見ると…
「フハハハハハハ!」
…人質に捕られていた。
「!!!!!!!!;」
「一体どうしたらっ…!」
「どうするも何も―――…;」
助けるしかない、そう言おうとした、カイルの言葉を打ち消すようにカナタが叫んだ。
「動いちゃダメですっ!」
「「!?」」
そう言い放ったカナタに、他にもいた一同は全ての動きを止めた。何か良いアイディアが…!?という期待だ。
―――――しかし…
ドスッ
「「「「「あ。」」」」」
刺された。
「よーーーし!今です!!睡眠弾発射ーーーーー!!」
確信犯。
「ふっ…全ては、操られていたせいです……兵士に罪はないですよ…」
「催眠術かけたのも、助けなかったのも、カナタだけどね…(怒)」
追伸。シュウ軍師は無事でした。
END