天空の城
宙に浮かぶ城、
いつの物とも知れぬ、古風な作りのそれは、いつの頃からか宙を漂っていた。
雲の上、鳥さえもたどり着けない高くに、ただ風だけがその在り処を知りながら、何者も寄せつけずに…
しかし、木や蔦が大地を絡めとり、城の土台や入り口までの通路を作り上げ、あたかも何かを待ち受けるように、城は整然とした美しさのまま空に在った。
そして、下界にも一つの伝説が在った。
その城には、いつまでも姿を変えずに、一人の花嫁が眠り続けていると…、
花嫁を手に入れた物には、永遠の生命と、世界の全てが与えられると、
城もそれを示すかのように、折しも数十年に一度、大地にその根を下ろす。
挑発するように、試すかのように、
伝説を証明しようと多くの者が城へ向かった…その誰一人として戻って来た者はいなかったが、
伝説は更に、名を広げて行った。…『天空の城』と、
今、その城に、一人の少年が足を踏み入れていた。
華や木が作り出した階段は、柔らかくも、頑丈で、ギュッと足が僅かに土に減り込んだだけで、突然足下が抜け落ちる事はなかった。
色とりどりの花々に、目を楽しまされながらも、点在する青と白のカラーから、風が吹き抜けて来る。その吹き抜けに、ここが遥か空の上で、一歩でも足を滑らせれば、命はおろか、身体の原形すら失う事を思い起こさせる。
――――少年にはどうでもいい事だった。
見上げる程、大きな扉の前までスタスタと歩くと、蔦の絡まった古びて所々彫刻の欠け落ちた扉に、少年は手を触れた。
「―――――ここに…」
…。
「―――――っていうのはどうですかvvvもちろんカイルさんは花嫁さんなんですっ!でv僕がカイルさんを助け出した後は、謎のモンスターとか政治家とかと戦うんですー♪♪♪」
「…却下(汗)」
「タイトルは『天空の花嫁』なんですーーー♪」
「パクリはダメーーーーーーーっ!!;」
笑う話ですよ?(死)