ハンドメイド
「カナタって…」
「はい?」
目の前に巨大なパンを差し出されて、カイルは言った。
「器用だよね、」
「そうですか〜?」
今回の始まり方は、こんな物だった。
「え〜〜でも、これ炊飯器で作れるゴパンですよ〜」
もぎゅもぎゅもぎゅ、
ほっくりしたパンで、おいしい事はおいしいのだが、ちょっと炊飯器のサイズの2分の1を食べるのには、何か付け合わせが欲しい所だ。
「でも、この間はカーテン作ってたし…」
「総レースで仕上げられますよ!」
「本棚とか…」
「動く引き出しいい感じですよね!」
…微妙に、多芸だ。
というか、なぜそこまでする?と言いたくなる。
そんな訳で、今日もカナタは忙しく、何かを作ろうと言う意欲に燃えていた…。
「さーーー!今日も頑張りますよ〜!」
トンテンカンカン!トンテンカンカン!
「………」
何やら、とても大きな物を作っているらしく、アダリー、メグ、そしてカナタが、ここ2、3日ばかり日夜奔走していた。
「いそがしいですーーー!」
「………」
「まちがえましたーーーー!!」
「………」
「お弁当下さい〜〜〜v」
「………」
そして、カイルにこんな事を尋ねて来たのだ。
「カイルさん、トランって鉄出ますか?」
「え?」
「ティントだけじゃ、ちょっと足りなくて…」
「…ドワーフの村の所ならあると思うけど」
「わ〜♪じゃあ輸出してもらいたいです〜〜!」
何に使うつもりなのだろう?とカイルは思ったが、そこはそこ、戦争中である故に、深く突っ込まないようにしようと思ったが…
「アダリーさんーーー!胴体部分の合金ゲットしましたよーーーー!!」
「…!?」
最近の製作風景→鉄→さっきのセリフ
「…カナタ、何、作ってるの…?」
注意深く、カイルは区切りながら尋ねる…。そう、何かを堪えるがごとく、
そして、そんな事には気付かなかったカナタは、あっさりにっこり言い放った。
「超合金ロボですv」
ロケットパンチは男の夢v
等と訳のわからない事も見事に言って退けた。
「…すぐ中止して(怒)」
「ええっ!?;」
――――――あまり、器用過ぎるのも、考えものだ…。
END