二人乗り

 

 

「カイルさんv愛のランデブーしましょう♪」

「………(汗)」

 

―――ソレで?と黙して目で語った…。

 

おそらく手作りであろう、自転車。

それだけならばまあいいだろう、多少幻水の世界観からずれたとしても、作れない事はないんだから。

しかし、その装飾が問題だ。

「カナタ…それはちょっと…(汗)」

「何か問題ありますか?」

 

前カゴの部分に愛vLOVEv遊と書いたパネルも、

ハンドルの束についた金ラメのテープも、

荷物置きに敷かれたハート形のクッションも、

ストッパーにつけられた引きずる為の空き缶も…

やめてほしい。

 

心から、カイルはそう思った。

「……飾りが(汗)」

ここで、諦めては、この恥ずかしい自転車で城外を引き回されてしまうと感じ、カイルは珍しくはっきりとコメントをした。

「むぅ。飾りがダメですか、」

「うん…;」

「…つまり、飾りがなければ、乗ってくれるんですね、」

「え?」

言うが早いか、バッ!と自転車の上に白い布が被せられる―――――その次の瞬間には、

「じゃーん!!」

綺麗な青色の普通の自転車に早変わりした。

「さあ!カイルさん二人乗りですv!!」

「…………」

 

確信犯。

 

 

そうして、カイルはせめて逆向きに乗ったのだが、それでもかなり恥ずかしいラブラブな行為に巻き込まれたそうだ…。

END