ある朝起きたら、にょっきりとカナタ少年に羽が生えていたり。

 

「おお〜!羽ですよ!羽!つか、ちゃんと白いんですねー」←一応黒くなってしまう自覚があるらしい。

「うん…(汗)」

何事にも動じないと言うか、神経がザイル並み戸言うか、腐っていると言うか…。

肩甲骨の一番先から翼を生えさせていても、至って呑気に寛いでいるカナタだ。むしろ、カイルに背中を直に触ってもらっている分だけ嬉しそうな様子にも見える。

「まあ!生えたもんは仕方ないですし!てかいざとなりゃ切っちゃえばいいんですから、今日一日はコレで過ごします!!」

「うん…;」

ちくちくと、カナタの服を羽が通るように裁縫しながら、カイルは頷いた…。

 

…しかし、やはり面倒な事態が起こると、面倒な事が起こるのだった…。

 

 

 

「とーーーーー!!!!!」

「カナタ!?;」

 

突然窓から飛び下りようとした少年を慌ててカイルが、ぎゅっと抱き着いた事で阻止する。

「(あっ!なんかかなり幸せです!)止めないで下さいカイルさん!」

「???;」

「空が飛べるかどうかLet'sトライなんですよーーーっ!」

「あ…!」

一瞬その言葉に気を取られた瞬間、カナタは窓から飛び出し…そして……

 

 

飛べませんでした。

 

 

「カナタ…(汗)大丈夫?」

「そーですよね〜フツー飛べませんし。てか、身体の重さにつり合わない羽で飛べたらハエ並みですよね〜…。」

とりあえず、包帯を応急処置として全身に巻いてはいるが…無事だ。

 

 

「カナタに羽が生えたって本当ーーーーっ!?」

「あ。ナナミ、」

バッターンッ!と勢い良く駆け込んで来たナナミに、(ちょっと拗ねていた)カナタは、呑気にそれを見遣る。

「見事にバッチリ☆」

「うわ〜〜っ!何だか知らないケド、凄いわ〜!!」

「………(汗)」

この義姉も少しずれている。

そう思いながらも、カイルはは黙って様子を見ていた。

しかし…

 

「えいっ!」

 

「ぎゃっ!!;」

「!!;」

いきなりナナミは、カナタの羽(一部)を毟った。

「ナナミ〜〜〜っ(泣)」←結構痛かった。

「きゃ〜ごめんねっ!カナタ!お姉ちゃん羽にも神経が通っているのか知りたかったのよ!!」

「それにしても、やり方って物があるようなないようなっ…!」

「だって〜…あれ?カナタ、」

「?」

ふいにナナミが何かに気付いたように、じっと羽を凝視する。

 

「なんか、根元がこの羽根黒くなって来てるわよ??」

 

…。

確かに、ナナミの言った通り翼の付け根辺りが黒っぽくなってきている…。

「悪魔ですか!?進化ですか!?一体何が原因で!?はっ!もしや3日前のアレやコレとか昨日のそれとかあれとかですか!?――――それとも羽が生えてたらカイルさんと●●位 出来ないって事を考えてたせいですかーーーー!?」

「(怒)」

ここは表なので、あまり問題発言をしないようにしてもらいたい。(イエローカード1枚)

「カナタ…どうするの?;」

同盟軍リーダーが羽を生えて、しかもそれが黒くなったと言うのは、かなりの大問題である。心配げにカイルは言う。しかしカナタは不敵な笑みを浮かべた。

「―――――ふっ、」

「?;」

そして、おもむろにカイルの手をそっと掴み、布団の方へ…

 

「嫌な事は寝て忘れるに限ります!さあ寝ましょう!!」

「………(何の解決にもならない気がするんだけど…>汗)」

「お姉ちゃんも一緒に寝るわよ〜〜〜!!」

でーーん!とナナミもタックルで、布団の中に潜り込む…。

 

 

次の日、羽はキレイに無くなっていたとか…

まあ、なんの変哲もない(?)同盟軍の一日。

END