個人授業

 

 

「補習?」

「いえ、今度の追試で合格点取らなきゃ、なんですけど。」

「追試…(汗)一体テストでどんな点数とったの?;」

「の●太以上カ●オ以下って感じでしょうか♪」

「………(汗)」

 

何やらわかるようでいて、わからない事を言いながらも、幻水学園(仮)カナタはカイルに勉強を教えてもらう事となった。

…つまりは、まあ、二人っきりで会いたいと言うお誘いだったりした。…のだが、

――――――現実はそう甘くはない。

その情報が上層部(幻水学園(仮)大学部生徒会)に漏れた為、放課後の空き教室にて、と言う事を指定されてしまったのだ。(校則第25条:不純同性行為の禁止…)

 

「(くっそ〜〜〜っ!です>怒)」

燃える青春の甘酸っぱい想い出だかなんだかの野望は阻止され、少年の手の中でビキリとシャーペンが嫌な音をたてる。

「カナタ?」

「…はい〜」

首を傾げたカイルの姿に、カナタは諦めてノートを開いた。つまりは、真面目にやるしかない、と言う事だ。

「(個人授業っ…!甘酸っぱくも切ない響きがある物をっ…!)えーっと。数学と国語とが引っ掛かってます!」

「うん、」

範囲を聞き、カイルは懐かしそうに教科書を開く、そして暫く。とりあえずどの辺りがわからないのか聞いてみる事にして、カイルは口を開いた。

「どこがわからないの…?」

「全部です♪」

「………え?;」

「全部聞いていないからわからないんです☆」

「………(汗)」

それは、テストも解けないはずだ。いやしかし、それでの●太以上には解けているのだから、凄いと言うべきか、なんというべきか…。よくよく見てみれば、教科書は新品同様だ。きっと、学校にすら持って来ていないのだろう…。

「……とりあえず、ここからここまで全部目を通して…(汗)」

「ラジャーです☆」

というか、それしか言う事はないだろう…。

 

10分後…

 

「できましたー♪」

「うん、じゃあ、これ…」

そっと基本問題と応用問題を差し出すが――――…相手は難無くそれを解いてみせた。…やれば出来るの見本である。

「じゃあ国語…;」

「漢字とかはできるんですよー。」

「、出来ないないのは…?(汗)」

「心情の答えを書く問題です!やっぱりその人の考えはその人にしかわかんないですよね!」

「………(汗)」

それを書いたら×になるのは当然だろう。

「一応の答えは書いて…;」

…と、言うしかないだろう…。

 

 

そうして、日も暮れかけた頃…

 

 

「……終わりましたー…」

「そうだね…」

死屍累々の様子で、ペンを置くカナタだ…。

普段使わない脳みそを使ってかなり疲れたのだろう。が、しかし。

「あ、そうですvカイルさん☆」

「?」

急に少年は復活した。

「遅くなりましたしv今日は僕の家―――――…」

 

ガシィッ!

 

「はっ!?;」

「???;」

下心のある言葉を皆まで言う前に「生徒会執行部」とたすきをかけた、黒い覆面の男達がカナタを捕獲して行った…。

「あーーーーーーーっっ!!!!!僕の甘酸っぱい想い出作りーーーーーっ!!」

「………(汗)」

 

夕焼けの教室の中、カナタの絶叫が響く…

それから、カイルは一人で帰ったそうだった。

 

END