溶けかけのチョコレート

 

 

朝、寝ていると、身体が生暖かかった。

というか、胸の上辺りが生暖かくなった…

「……………?;」

熱くて不快と言う訳でもないが、自然な暖かさとは違う、何か作為的な物が感じられ、カイルは目を覚ました。

そして―――――…

 

「………」

「………」

 

何故だか、ボウルとスプーンを持ったカナタがいた。

この甘い匂いはチョコレートだろう。

カイルの上半身を露にし、その上に溶けかけたチョコレートを垂らして並べていたのだ。(後でわかった事だが、溶けた部分のチョコには、水飴と生クリームまでバッチリ入っていたらしい。)

「…………カナタ?(怒)」

「僕、思ったんですよ…」

ふっ、と視線を外してカナタは口を開く。

「生クリーム仕立ての盛り付けはあるじゃないですか、で、チョコレートの盛り付けはどんな感じになるんだろーと思いまして、バレンタインに向けて練習を…♪」

「………(怒)」

 

にこっ…(微笑怒)

 

 

甘く溶けるチョコレート、

口に入れるとホロリと苦い…