お酒
上げ膳据え膳…ではなく、据え膳食わずは男の恥。
カナタは決意していた…。
そう、今日こそはお酒を飲んでおいしそうなカイルさんを頂いてしまおうと…
「漢っぷりをあげるんです!」
ゴゴゴゴゴゴ…!と燃えるカナタの姿は、確かに少年から成長し、立派な漢の姿になっているような気もするが……―――――悪い方向に成長している。(間違った進化だ。)
「カイルさん♪桃ジュース(ピーチハイ)飲みますかー♪」
「うん。」
ありがとう、と言いながらカイルは頷き、グラスに入ったピーチハイを受け取る。
案外、カイルに薬物(?)を盛るのは難しい事ではない…特に、カナタは普通の食べ物と妖しい薬の入った物をランダムに渡す為、予測が立てにくいのだろう。(普通 の食べ物の時に断ると何となく悪いような気がするらしい。)
カツーーーン…
空になったグラスが床に転がる…。
『ふっふっふっふ!ついに据え膳を頂ける大人の漢になる訳です!』
ニヤリと顔に影を付けて、目を光らせるカナタだ。
「―――――さあ!カイルさん!!今こそ誘い受けな艶姿を!!」
「ダメよーーーーーーーー!!」
スコーン!といい音でフライパンがカナタの後頭部に直撃した…。それと同時に背後から、飛びつき抱き着かれ、目を隠された。こんな事をするのは(できるのは、とも言う)ただひとり。
「ナッナナミーーーー!!;」
「だめよー!カナタっ!!お姉ちゃんそんなの許さないわよー!前後不覚になってるカイルさんを襲うおうなんてーーっ!!」
「あーーーっ!見えないっ!前が見えないーっ!!折角の艶姿も何も見えない〜〜〜っ!!;」
「お嫁さんの身はこの『義姉ちゃん』が守るわよーーーっ!!」
「あああーっ!!せっかくのチャンスーーーーー!!;」
じたばたどたばたと暴れる2人…。
そんな2人の近くで、カイルはすやすやと平和に眠っていたりした…。(お酒が切れたらしい)