恥じらい

 

 

「カイルさん〜v」

「…………」

壁に張り付いたバカが一匹。

静かに(?)、そして的確に、ルックの『切り裂き』は炸裂した…。

 

 

「何こんな所でストーカーやってるんだい?他所でやりなよ」

「くっ…人に突然攻撃して言う事は…」

ぎりぎりと歯ぎしりをするカナタ…。思わず地が出ている。

カナタは静かに、血溜まりの中に倒れていた。(すぐに回復するが、)

で、そのカナタが何をやっていたのかと言うと、…まあ、カイルのストーカーだ。

「まあ、それはともかく、あれを!」

「………」

何が「それはともかく」なのか、何故自分がそれに釣られてストーカー行為に走らねばならないのか、様々な疑問はある物の、ルックは一度だけ仏心で付き合ってやろうと思った。珍しくも、(しかしすぐさま紋章を発動出来るように待機中だ。)

カナタの示す視線の先には、頬をぽぉっと桃色に染めたカイルの姿。

「………」

「…恥じらいの表情ですっ!」

「は?」

「僕の愛が伝わって愛が行ったり来たリのシュチェーション!?」

「………(怒)」

潤んだ瞳、定まらぬ視線、口元を覆い隠すように添えている手……確かに、その様にも見えるが…

 

「…カゼ引いてるんじゃないのか?(怒)」

「え?」

ルックは嫌々吐き捨てるように言った…。

 

そして、しばらく。視線の先のカイルが、ぱったりと倒れた。

「ああっ!!?;カイルさーーーんっ!!(汗)」

「………」

 

 

カナタに『切り裂き』が炸裂するまで、後5秒。(それでも根性でカイルを医務室まで運んだらしい。…無論、お姫さまだっこで、)