応援
「フレーーー!フレーーー!カ☆イ☆ル☆さーーーーん!!フレフレカイルさん!ガンバレガンバレカイルさーーん!!」
「別の団のヤツ応援してどうするんだよっ!?お前五団だろうがッ!?自分の団の応援しろよっ!!」
「うるさいですっ!一応隣のクラスだけど、団は同じなサスケーーー!!」
「説明ゼリフすんなよっ!?(怒)」
「2人とも落ち着いてーーー!!;」
長ランを着て、ハチマキを締めた応援団姿な三人が、揉めているのを見ながら、カイルはスプーンの上に球を乗せたまま走って行った…。
ドンドン!と鳴り響く大太鼓、そしてスピーカーから流される独特の音楽…今、幻水学園(仮)は、体育祭の真っ最中だった。
大学院〜中等部まお学生全てを含んだこの体育祭は、かなりの大々的な代物であり、その盛り上がりぶりも並ではなかった。―――――ちなみに、団は一〜八までに分けられており、クラス単位 で分けられるそれは、全て生徒会長様の独断と偏見によって振り分けられている。…よって、微妙な偏り具合があったりした。
『え〜午前の部の競技は終わりましたー、飯の時間です。』
『ちょっと!真面目にやりなさいよっ!?』
『うわ!わかってるって;』
『放送は全てこの私放送部顧問フー・タン・チェンと放送部影の部員シーナさんでお送りしております!!ただいま放送中入った声はアップル女史の物でした!』
…な放送を聞きながら、もぎゅもぎゅもぎゅっ!とカナタはサンドイッチを口に頬張っていた。
「やっぱり体育祭はしんどいですね〜。」
「頑張ってたから…」
お昼の時間と言う事で、一同は仲良くシートの上に重箱やランチボックスを広げて、ランチタイムを行っていた。
「カナタがいーっぱい頑張ったから!うちの団一番だもんねっ!」
「その分怪我人が続出して、競技が昼の部は二つしか出来なくなったけどね…(涙)」
「あvカイルさん、僕の作ったサンドイッチ食べて下さい〜v」
「じゃあオニギリお返しに……何が良い?」
「シャケがいいですー♪」
ごまかしている…。
体育祭で起こったハプニングの全部がカナタのせいと言う訳ではないが、…まあ大抵が引き起こした物だったりした。学校側はこんな事には慣れているのか、特に少年を退場させると言う事はなかったりする。…ただ単に、学校側も愉快犯なだけかもしれないが、
「今の所トップですか…じゃあ次のリレーで僕が一等とったらうちの団は勝ち逃げ優勝ですね!!カイルさん!僕の事応援して下さいねvv」
「それはムリだろ。オレだって出るし、オレらの団も今の所ニ番手に食い込んでるもんな。」
「え!?そうなんですかっ!?」
「えっと…;そうなんだけど…応援、両方するから、」
「両方じゃ駄目なんですーーーッ!!(泣)僕を応援して下さい〜〜〜〜っ!!」
「テッド先輩も頑張って欲しいけど、お姉ちゃんはカナタの応援よ〜〜〜♪」
「次のリレー、中等部も参加なんだ…はは;怪我人が出ないといいね…(泣)ホントに…頼むよカナタ!?(涙)」
関係ないが、ちなみにこの幼なじみ三人組は高等部からの途中入学で、カイルらは中等部からの進学だ。
パーン!と合図が鳴って、始まるリレー…。
『おおっ!最後ニ種目の学年クラス!対抗リレー!今バトンが最終ランナーに渡ったぞ!』
『高等部新入生のカナタ選手に続いて、高等部三年のテッド選手僅かに遅れてバトンが渡されました!これが勝敗を分けないといいのですが…おおっ!どちらも早い早い早い!』
『残りの選手も遅くはないんだが、この2人が混ざると遅く感じるな〜』
お約束通り、アンカー勝負にもつれ込み、カナタが僅かにリードしてテッドはその僅か後ろを走っていた。
(これはいけますッ…!そして、カイルさんとラブラブ『幻水ご近所物語』にっ…!!)>もろこさんすみません…またネタにしました…(吐血)
そう、カナタがゴール前で確信した時、
―――――ガッ!!
「え?;」
『おーっとこれはハプニング!!』
『カナタ選手転倒しましたーーーー!!!』
急に足下に嫌な感触がした瞬間、カナタは地面に転がっていた…。
もつれるようにその場にひっくり返っていた隙に、テッドが先にゴールインする…。
『『テッド選手今ゴ〜〜〜ルイン!』』
「いっ一体なんですかーーーーーッ!!?」
「すみませんっ………!;」
「―――さんっ!!大丈夫!?」
「大丈夫ですか〜〜〜っ!?―――様〜〜〜っ!!」
何故か都合良く名前が聞こえなかった、中等部の生徒が周回遅れで転けていたのだった――――…
「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!;」
カナタは思わず頭を抱えて絶叫した。おそらく、口惜しさからだろう。多分。
『これは走行妨害になるのか?』
『生徒会長から一言お願いします!』
『―――有効v まあ基本的になんでもありだからな、』
『ありがとうございました〜!』
その一言によってテッドの勝利となった…。
そして、勝負はファイナルバトル、「借り物障害物競争」へと進行された。
折よく、カナタもこの試合の選手だ。
「カナタ!頑張るのよ!!」
「任せて!」
ごごごご!と燃えているカナタだ。そして、ちょうど同じ応援席にいる(連れてこられた)カイルの手をガシッ!と握った。
「カイルさん!僕の勝利を願って下さい!」
「頑張ってね?;」
「だから、カナタ…カイルさんは別の団だよ…;」
しかし、借り物競争。
障害物有りと言う事で、地雷やら爆薬やらが死なない程度な威力で仕掛けられていた。…まあカナタにとっては楽勝であったりするが、有終の美を飾ると言う事で、かなり派手な仕掛けをしたのだろう、絶え間なく爆音が響き渡っている…。
『おおっと!またしてもここで選手がトラップにーー!!…オレやらなくてよかったわ、』
『アリ地獄!アリ地獄です!!これは抜けられない!!ああーっと!またしても地雷原に弾き飛ばされた選手が出ました!!中等部一年生トウタ君人手不足らしいのですぐに保健医のホウアン先生の所まで行ってあげて下さい!―――ああ〜!そんな中軽々とカナタ選手は爆走しております!!』
「カナタ〜!頑張るのよーーー!!」
『姉のナナミからも熱い応援が飛んでいるー!』
『そうこうしている内に、ついに借り物のかかれた紙に手をかけました!!一体彼の紙には何が書かれているのでしょう!?製作は大学部のジルさんや生徒会長彼女の手によってなされております!』
『それは王道的な物から、まともな物まで取り揃えてありそうな物ですね!(ちょっとやる気なシーナ)』
「えーっと…借り物は――――――――…はっ!!」
借り物の書かれた紙を見て、カナタは大きく目を見開いた。そして、カイルの元へとダッシュをかけた!!
『おおっとこれはーーっ!?』
『お決まりの展開なのかっ!?是非見たい物です!!』
『しかしお姫さまだっこは望めない!…だろうなぁ…、この間お姫さまだっこの練習してたのか、その体勢のまま殴られてたし…』
『え?私は屋上で膝枕をしてもらっていたという情報を耳にしましたが、その辺りの事はどうなんでしょうか?』
「カイルさん!来て下さい!!」
「え?;」
放送の実況に固まっていたカイルは、そのままカナタに手を引かれて走らされる。
『おおっ!これは借り物競争の第二の王道!手を繋いで走る!だーーー!!』
『楽しそうですね、シーナさん。しかし!借り物は何を指示されたのでしょうか!?やはり『好きな人』や『結婚相手』でしょうか?今ゴールイン!です!!現場のヒックスさん、実況をお願いします!』
「え、ええっとは、はい;紙に書かれた内容は―――」
「はい!これです!!」
ヒックスは、どきまぎとカナタから受け取った紙で指事内容を確認する、そして―――…
「…あの、『おいしい物v』と……」
おいしい物?
「「「『『……………』』」」」
『はい!放送はこのフー・タン・チェンがお送り致しました!!皆様お疲れ様です!』
――――――――結果だけを言うと…カナタの団は優勝したらしい…