バレンタイン
「あ…熱い…っ!?;」
本日、バレンタイン…
嬉し恥ずかし☆聖なる祭典――――だというのに、何故だか妙に本拠地は熱かった。
こう、城全体が熱を持ったかのごとく熱いのだ。
「カイルさんは無事ですか…!僕に愛のチョコを作成してくれている(強調)カイルさんは!」
原因を追究したい。しかし、チョコが渡されるまでは厨房に近づかず、わくわくドキドキ☆を楽しみたい。そんな気持ちがせめぎ合っていた。
いや、しかし―――
「……………」
そっと城の石畳に手を当ててみる。
―――やはり、熱い。
しかも、厨房へ行く程温度が高くなっている。
「…そんなこと言ってる場合じゃないです!;カイルさーーーーーんっっ!!;」
カイル>チョコという方程式に従い、カナタは何かが起きているであろう厨房へダッシュした。
「熱ーーーーーーーッッ!!?;」
何故か厨房は真っ赤に熱されていた。
「カイルさん!カイルさんは無事ですかーーー!?」
「っ…カナタ…」
厨房のテーブルに身体を預け、汗を滴らせてぐったりとしているカイルの姿があった。
「カイルさん!色っぽいですけど大丈夫ですか!?何があったんですかっ…!」
「(色っ…?;) ……ナナミちゃんが、チョコフォンデュを作るって言って…」
それでこの有り様らしい。(チョコフォンデュ?らしき生物が鍋の中から高温を発している。)
「鍋の下に紋章球らしき物が見えるんですけど…!;」
「…うん;」
原因ははっきりしている。
「と、とりあえず後で何とかしますから!カイルさんは涼しい場所に避難しましょう!;」
「ありがとう…; ナナミちゃんに火の番をお願いされて、どうしようかと…;」
「断っても大丈夫ですよっ!?;」
それでカイルは倒れていたらしい。
「…所で、念のため聞きますケド、カイルさん作の僕のチョコは…」
「…ごめんね; 溶けちゃって…;」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜カイルさんが無事ならそれでっ…!(血涙)」
今年もですかーー!と心で叫びつつも、そう答えた少年に、カイルは改めてチョコを作り直して渡したらしい。
おまけ。
「(いやでも、溶けているからこそのチョコプレイとかもおいしかったような…!?)」
「カナタ?;」