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1人の少年を保護してから暫くたったある日、数少ない僕の友人が遊びにきた。

(僕と違い)男らしい精悍な顔立ちをした彼は、王都で何やら立派な兵隊さんをやっているらしい。今日も立派な副官さんをつれ、眩しいばかりの有様だ。
昔馴染みでなければ、こんな所までわざわざ顔を見せに来ないだろうと常々思う。(両親がいた頃はこれでも町に住んでいたものだ。)

………しかし、そんな性格、容姿とも立派な幼なじみなのだけれども、彼が来た時に………最近落ち着き始めた少年が威嚇を始めた時には、―――うっかり彼が犯人なのかと思ってしまった。
ついでに家族全員で白い目で見つめたものだ。(何しろ、僕やすぐ下の弟へ最初に見せた警戒とは比べ物にならないような威嚇だった)
とりあえず、必死の幼なじみからの否定の言葉に、『見知らぬ人間が来たから驚いた』…のだろうと家族会議で結論づけた。(副官さんにも威嚇してたし)

 

 

「まあ…なんだ、そっちは元気にしてたか?」
「おかげさまで。というか、突然何しに来たんだ?いつもなら来る前に手紙でも飛ばすのに。しかも部下さんまでつれて…」
「いや、まあ…任務の途中でな。そのついでに寄ったというか…お前も噂くらい聞いてるだろ?神子様失踪の話を」
「え…?あれ本当?てっきりただの噂なのかとばかり…」

詳しく話を聞いてみる。
………が、幼なじみにも詳しい話は伝わって来ていないらしい。
特徴だけは回って来ており、現在偽神子が大量発生中だとか。
…というか、身体特徴とか大勢に報せたら、失踪中のホンモノ神子様が危険過ぎる。悪いヤツもいるんだからね!
まあともかく、幼なじみが捜す神子様の特徴は3つだった。

 

1、物凄い美少年!
(新しいうちの子も負けてないね!)

2、まばゆいばかりの金髪!
(うちの子は黒に近い焦げ茶だ。…初めは恐怖からか、斑に白っぽくなっていたけど…平和な暮らしをしている間に、生え際からだんだん今の色になった。)

3、この国の言葉が話せない!

 

…………うん。
せめて、身長とか年齢とか目の色もないとねぇ?これくらいだと、捜す方も大変だろう。

「………頑張れよ、」
「ああ…」

遠い目で幼なじみは頷いた。
そんな切ない空気の中、今まで黙っていた副官さんか不意に口を開いた。

「先程から気になっていたのですが、あの少年は?隊長から聞いていたこちらのご家族とは違うようですが…」

ああ、うちの子の中で一人だけ毛色が違うからね。
……誘拐、違う、絶対。
変な誤解をされたくないので、かくかくしかじかと事情を説明する。
………いや、山で拾ったことと、恐怖から言葉が話せなくなっていることくらいだけど。

「山で言葉が話せない美少年を…」
「都からだいぶ距離があるけどなぁ…一応報告するべきか…?」

まさかっ失踪先を突き止めて、変態の元へ帰そうとでも!?
批難がましい僕の視線に慌てて2人は首を横に振った。
顔が良くて、身元がわからず、言葉が話せない者は一応報告書を書くことになっているらしう。(どれだけの数がいるんだろう…)

「でもうちの子は話せないといっても、一時的なものだし、わからない訳じゃないよ…?―――お〜い。」

呼ぶと何事かと(2人を警戒しつつ)話の当人が駆け寄ってくる。

「もらったお菓子、皆で分けて食べていいよ」

言うが早いか、笑顔を僕に向け、一目散に皆の元へ戻りお菓子を分配し始めた。

「ね?」
「ホントだ」
「じゃあいいか」

犬みたいとか言わない。

 



主人公…受。おかんマイペース。食いぶちが4人から5人へ増えようとも、育て上げてみせる…!と心に誓う、ごくごく普通の一般人。魔法?使える人を遠くから見たことあるよ!
神子…よくあるトリップ主。キンキラ染め金髪にパンクファッションだったちみっこ。身長の低さから主人公らに実年齢マイナス5くらいに認識されている。トリップ直後に美形な王族&関係者に取り合いをされ、美形嫌いになった。そのまま城から脱出し、遭難していた所を主人公らに拾われる。

 

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