拍手で使用されたSSです。
<主坊+テド4>
シャカシャカシャカ…!
リズミカルにシェーカが振られ、氷の入ったグラスに鮮やかな色の液体が注がれる。
そのグラスがカウンター席の上を、流れるように滑り……………グラスの中から液体を飛び散らせ、あまつさえ渡し主を通り越して止まった…。
「………オイ;」
「うーん。失敗ですね。まだまだ特訓あるのみ!!」
「カッコつけてないで普通に渡せ!普通に!!;後、カイカ!触るな!(お前が飲むと危ないから)」
「…」
「……………(汗)」
俄かバーテンダーの真似をしたカナタと、それに突っ込みつつカイカの世話を焼くテッド…見守るカイルは苦笑いだ。
「で、カクテルの味どーですか?」
「…スッパイ。」
「まあそういうカクテルですからね〜」
むっつりと答えたテッドに、少年は気にせずうんうんと頷いた。
「味見出来ないんで、感想聞かないとどんな感じなのかわかんないんですよね〜♪」
「むしろ、飲めないならカクテルなんて作るなよ…(怒)」
「だって!何かカクテル作れるってカッコイイじゃないですか!ね!カイルさん!?」
「………(汗)」
「このメンツで酒を出すって事が無謀だろうがッ!!」
テッドの言うように、カナタもカイルもカイカも…酒が飲めない。
しかも全員酒癖が悪かったりする。一口…いや、匂いだけでも苦手という者(カイル)さえもいるのだ…。(ちなみにそのカイルは風上に避難している)
そういった理由で先程からテッドは、面白くもなく、1人アルコールを飲んでいるのだ。
「大丈夫ですって〜(笑)何の根拠もないですケドー☆ あ、はい♪カイルさんvとついでにカイカさんの分のノンアルコールカクテルです♪♪『ピーチ・メルバ』と『シンデレラ』です☆」
「ありがとう…;」
「…(♪)」
本当に大丈夫なのか…という視線がテッドから注がれるが、カナタは全く気にしていない。
「でもカクテルって見た目ジュースみたいですからわりと危険ですよね〜??ミルク系とか特に。」
「―――とか言って、並べるな!!;」
全部飲ませる気か!!(怒)と怒鳴るテッドの前には、いつの間に作ったのかカラフルなカクテルが山と置かれていた。
「これが『苺ミルク』で、こっちが『抹茶ミルク』、これが『カルアミルク』で『ヨギーミルク』、後これがミルク系じゃないですけど色がミルク色『ゴールデン・ドリーム』、『ベルベット・ハンマー』〜♪♪(以下略)―――さあ!ノンアルコールカクテルはどれでしょうっ!?」
「解るかッ!!(怒)」
「…」
怒鳴り合い(というかボケとツッコミ)をしている2人を見ていたカイカは、ずぢゅーと貰ったジュースを飲み終え、何を思ったか並べられたカクテル(アルコール入かアルコールなしか未鑑定)に手を伸ばす。
『苺ミルク』と『抹茶ミルク』だ。
ノンアルコールだと判断したのだろう。
甘そうな色合いをしたグラスをカイルに渡し、自分の前にも置く。
「…。(訳:はい、どうぞ)」
「ありがとう、」
ほのぼのとした様子で、カイルも無防備にグラスに口をつけた。
ごっくん。
「ちなみに答えは〜♪」
――――全部アルコール入り☆
「…………オイ。(怒)」
「あ〜;」
ユラリ…と立ち上がる闘気立ち昇るカイカ(酔)と、一瞬で頬をピンクに染め潤んだ瞳をしたカイル(酔)の姿…。
その後酒場がどうなったかと言うのは、語るまでもないだろう…。
<テド4>
カイカ酔いver
カイカの酒癖は悪い。
普段表情に感情が出ない為か、殆ど喋らない為か…何が原因かは解らないが、鬱屈した何かを吐き出すが如く暴れる。
ふさふさを見た時のバーサクモードと同じ暴れっぷりだ。
しかも、武器が刃物だという事も問題の一つである。
「…………はあ;」
半壊した酒場の中、何とか(力付くで)取り押さえたカイカは今は力尽きたように床で転がっている。
薄ピンク色に頬を上気させて寝ている姿は、確かに可愛い様子だった…先程までのバーサーカーっぷりを忘れられたならば。
「ちょっとはまともな酔い方しろよ…;」
よいしょ、と転がるカイカを抱え起こすと、体温に釣られたようにすりすりと頬が擦り寄せられる。
しかも、酔って暴れてスッキリしたせいか、ふにゃりと柔らかくなった表情で。
「……………」
――まあ。
…これはこれで、有りか、とテッドは思い直した。
<テド4>
テッド酔いver
これは、テッドがカイカと出会い、戦い終わって別れ、更になんだかんだで甦って再会した頃の話である。
わりと平穏な生活に、テッドの気が緩んだのか、はたまた呑む量を間違えたのか…―――珍しくテッドは酔っていた。
「カ〜〜イ〜〜カぁ〜〜…」
「…」
「すきだー…」
「…」
「すーきーだ〜〜…」
「…」
むぎゅむぎゅ、ぎゅうぎゅう、わしゃわしゃ、グイグイ。
…と、まだ酒を煽りながらテッドは、カイカを膝に確保している。
その表情は、カイカの肩口に頭を埋めている為確認出来ないが、おそらくはベロンベロンに酔った赤い顔だろう。
この場に、今いる住家の持ち主の少年がいれば、『酔っ払って、今まで抑圧されてた欲望が一気に放出されてるんでしょーね〜』などとコメントしたかもしれない。がしかし、その存在がいない為に現在テッドは異様なイチャイチャ空間を形成している。
ちなみに。膝に確保されているカイカは、特に異義はないのかなされるがままに座っていた。…どことなく嬉しそうなオーラが出ている為、案外喜んでいるようだ。
――おかげで、誰もが生暖かく見守る雰囲気になっている。
……………………………この場がどこなのか、それはテッドの名誉の為に伏せておいた方がいいだろう…。
一つだけ言うならば、翌日には本人の記憶がないながらも、ラブラブ認定が城中に広まっていたという事実だけだろうか…。(本人の耳に噂が届いた場合、憤死するかもしれない。)
<主坊>
酔っ払い介抱方法〜2主ver〜
「あははははー♪あははははー♪♪(///)」
カナタの酒癖は悪い。
笑い上戸、泣き上戸、絡み上戸、暴れ癖やブラック化等がある。
しかも気分によって酔い方が違う為、まさにランダムだ。
「カイルさーん〜♪♪(///)」
「うん;」
べたーっと張り付かれたカイルは、困ったように苦笑するばかりだ。
ビール一杯で酔うのにも関わらず、たまに酒の特訓と称して飲んでしまうから質が悪い…。
「カイルさん〜〜♪♪うにうにらーがにょろにょろで〜♪(///)にょりにょりらーがひっぽろぽー☆なんですよ〜(///)」
「カナタ、そろそろお水飲んで寝ようね?;」
既に何を言っているのかわからない状態になっている為、カイルが言うが早いか、見兼ねたレオナが波々とグラスに水をついでいる。
「――か、カイルさん!? カイルはふにゃふにゃがフニャリータになってもいいって言うんですか!?(泣)」
「………そうじゃないから;」
「わーーーっ!!(泣)酷いですー!!そんな事言うならカイルさんを殺して僕も死ぬしかないじゃないですかーーー!!(泣)」
「カナタ!;落ち着いてッ;」
酔っ払いカナタが、本気で首を絞めてくるのをなんとかカイルは防いで引きずり歩く…。
周りからの視線は、同情混じりの生暖かいものだ。毎度の事ながら大変そうだ…、という視線である。
「カイルさんがー!!カイルさんと僕との間の愛が消えちゃいましたー!!(泣)うぎゃあああああああっ!!」
「〜〜〜〜〜消えてないから…;」
…等と、カナタの意識がなくなるまであやし続け――
「――じゃあその証のちゅーを〜〜〜♪♪」
「〜〜〜っっっ!!;」
………襲われそうになるのを防がなければならないという苦行だ。(でも大体は殴り倒すと納まる。←気絶するから)
防ぎきれなければ、結果は言うまでもない。
<主坊>
酔っ払いの介抱方法〜坊ちゃんver〜
カイルの酔い方は、非常に色っぽい。…というか、何故だか所謂誘い受になる。
「う〜〜〜ん;」
しかも、体質にアルコールが合わないのか、調理中に飛んでしまうだろうアルコールにも酔ってしまう程だ。(…その割にどれだけ飲んでしまっても、二日酔いにならないというのだから、不思議な体質である。)
「ああああああああ!;蛇の生殺しですーーー!!;」
とろんと潤んだ瞳で肩口に頭を預けて来るカイルに、少年は絶叫した。
しかも、ちらりと横目で見てみた所、肩から白い肌が露になっているチラリズムな服のはだけ具合だ。
「我慢我慢我慢我慢我慢…!!;心頭滅却すれば火もまた涼しッ…カイルさんは色っぽい…!!」
煩悩を払おうとカナタは必死になっているが、そう簡単には欲望はなくならない。
自分で計画したならともかく!偶発的な事故で自我を失っているカイルを押し倒すなんて事は出来ない!…と変な所で律義なカナタは、据え膳を口にする事はない。…多分。
「…………いやでもカイルさんからこうくっついてくれてていつでもOKな状態っていうのはやっぱり珍しい訳ですからもう我慢しないでガバッってやっちゃってもいい気がするんですけどもーどうしましょうか!?」
…グルグルと葛藤している。
―――しかし、カイルの酔いは、酒を口にしていないで何もしていないと、すぐに睡眠欲へと移ってしまう。
「――――よしっ決めました!僕は欲望に忠実に生きます…!」
「…すぅ……」
そんな訳で、たいていの場合カナタが葛藤から結論を出した頃には、カイルは夢の中の住人になってしまっている。(生殺し続行)