生クリームと卵白を泡立てて、ふわふわのホイップクリームをカップケーキにデコレーション。

チョコレートを2つ飾り付けて、ハロウィン風お化けケーキの完成。

 

「…後はクッキーで良い、かな?」

ハロウィンという大掛かりなパーティーの為、カイルはレストランの一画を借りて、配る用のお菓子を作成していた。…又は、精神的な脅迫(「カイルさんのおーかーし〜〜〜っっ(懇願)」)につき、作る羽目になっていた。

そして、出来たケーキをまずカナタに持って行こうと、カイルはカナタの自室へと足を運んだのだ。

 

 

 

「カイルさんに着てもらう今年のハロウィンの仮装はコスプレ系衣装に決定です!!ああっっ!でもその中からどれ着てもらおうか悩んじゃって決められません!!;はやりのらき☆●た衣装で歌って踊ってもらおう絶対領域…いえっ絶対聖域作戦とか決行でしょうか!?(悩)」

 

「………。」

ビッシリと、カナタの部屋には衣装(女物のみ)が敷き詰められていた。

しかも、その集中力ときたら、カイルが来たのにも気付かない程だ。

「……………。」

カイルは黙ったまま、持ってきたケーキを机の上へ置く。

そして、カナタの後ろに立つと、感情の見えない瞳で周りの衣装を見回した。

…衣装には服の説明書きと小道具まで付いている所は、感心すべきか呆れるべきか…

とにかく、カイルは一着の黒いドレスを手に取った。ついでにゴソゴソとそれに着替える。

「あ〜vv ホント何着てもらいましょー♪」

「―――うん、この黒のドレスにしたから。」

「ええっ!!カイルさんから自発的に着てもらえるなんてーーーvvv」

「…せめてもの餞に、ね?」

セットになっていたチェーンソーがチュィイイィインとモーター音を奏でる。

 

「………鉈でも良かったんだけどね…」

 

事件になってるから、とちらりと白い服とセットになっているのを見て、カイルは少年に向かってチェーンソーを振り下ろした。

「ニギャーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!;

ギュィイイイイイイン…!――ゴリュリュリュリュリュリュ…

怪物●女バンザーイ!の叫びの中、生臭い匂いが室内に満ちた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カナタ、今年は包帯狼男なの?」

「うん、諸事情によって〜♪」

妙に殺傷傷塗れの少年は、元気に魔法使い姿の義姉にそう答える。

…何があったのかは語らないほうが良いだろう。

「カイルさんもその黒いドレス綺麗ーっvv♪」

「…ありがとう;」

困った顔でカイルは微笑する。

わざわざロングヘアのカツラまでセットされたカイルは、結局カナタの押し切りにより、自分で選んだ(?)衣装を着る事になっていたりした。

 

〜カナタの押し切りリプレイ〜

『カイルさん、折角ですからその衣装でいてくださいーー♪(血みどろ)
  肉球ぷにぷにしていいですから♪』

『わー…ぷにぷに…(v)』

 

…狼男の仮装の、肉球手袋の誘惑に負け、カイルは女装に甘んじる事になったのだ。

ちなみに、もう怒っていないようで平常状態に戻っているようだった。

「…そう言えば、カナタに味見してもらおうと思ってカップケーキ持ってきたんだけど…」

「わーいvvv とりっくおあとりーとです〜♪♪」

「ハロウィンでお菓子もらったから…そのお返し用で作ったんだけど」

「え”。」

形容しがたい顔になった。

 

「何でですかーーーーー!!?手作りお菓子!僕以外の人にーーーーーっっ!!;」

「「カイルさまーっとりっくおあとり〜と〜」」

「はい、」

「あ”ーーー!!今まさに目の前でクッキーをー!?;」

ぎゃふんとなるカナタだ。

「せめてそのお化けケーキだけは阻止です!!だってソレ持ち歩きに不向きじゃないですか!!手渡しですね!?(泣)」

「それはそうだけど…;」

「どーしてもと言うならっ!こんな事もあろうかと準備していたっジャイアントお化けケーキを!!」

「!?;」

どこまで読んでいたのか、どこからともなく、カナタの身長×2くらいのサイズのケーキ?がでーん!と運ばれてきた。

あまりのサイズにハロウィンパーティー出席者から拍手まで上がっている。このサイズになってしまうと、可愛いという印象から不気味という印象に変わっている…。

「ほら!これくらいのサイズの方が甘い物好きな人には喜ばれますよ!!;」

「さすがにこれは…ちょっと…っ;」

わーわー!と2人が言い争う中…

 

び、びくんっ…

 

…ジャイアントお化けケーキが動いた。

「……………」

「……………」

「…カナタ…;」

「どうやら、途中ナナミケーキが混入されたようですね!;」

ナナミがピースをする中、人の流れが一気にケーキから遠ざかった。

…その途端暴走を始めたジャイアントお化けケーキ改め、ジャイアントナナミケーキ…。

ハロウィンパーティーは一気にホラー映画のようになってしまった。

 

 

 

「どうするのっ!;」

「もーメンドーですし、知り合いの所に送りつけちゃいますか☆ジョウイの所とか、僕らに被害が及ばない場所に。」

「それはダメ!!;」

 

 

後半はこっそり茶会ネタ?(笑)

割と投げやりなのか…そんな感じ。(遠い目)