ハロウィン小ネタ。
カイルさんへ
今年の衣装はねこ耳魔女服です♪
起きたらぜひ着て下さいね!
「……………」
枕元にあったメッセージカードと衣装に、「着ないから!;」と心の中で叫び、――すっかりコスプレの日と定着した――ハロウィンの朝を迎えたカイルだった。
…まあとりあえず、いつもの服(隠されてはいなかった)を着ようと寝間着に手をかけると――――部屋の隅に明らかに怪しい巨大カボチャが設置されていた。
「……………;」
無言のままカイルはそれに近付き、躊躇いなくカボチャの上部を掴み上げる。
「あ。」
「…カナタ」
中には白猫の着ぐるみを着たカナタが詰まっていた。
「とりっくおあとりーとです〜っ!!」
「…なんでこんな中に…;」
しゃきーんと一瞬で気を取り直し、カイルの持ち上げたカボチャの上部を両手で支え、版権に問題が出てきそうな動きを披露する。
「怒られる前に白状しますと!カイルさんにハロウィン的な悪戯をしようと、愛のまま本能のまま思う存分カイルさんを見つめていようと隠れていました!!」
「いつも殆ど一緒にいるのに…;」
これ以上…?とカイルの呟きは盛大なハロウィンの掛け声に掻き消された…。
おまけ。
妥協に妥協を重ね、結局ねこ耳だけつけさせられたカイルは部屋を一歩出て固まった。
「…カナタ、」
「はい?」
「これ、何?」
「ハロウィンの飾りです!」
カボチャのみならず、何故だかナスまで目と口と鼻の部分の皮を切り取られ、飾り付けられていた…。
「カボチャだけじゃ寂しいと思って他の野菜も飾ってみましたよ!手と足もつけました!」
「カナタ、それ別の行事だから…;」
中身を完全に抜いてナスランタンにしようかとも思いましたケド、ふにゃふにゃでダメでした!と悪びれもせず言う少年に、カイルはツッコミを諦めた。
「キューリとかもありますよ!」
「…野菜祭?」
暫く城内で、ハロウィンの間違った知識が広がったとか。