ひな祭りロワイヤル
本日、桃の節供。俗に言う『ひな祭り』だ。
「総員に告ぎます。死にたくなかったら、カイルさん捕まえて下さいv」
にこっと子供が、笑顔を浮かべた。
少年の名はカナタ。一応はこの城のリーダーであるものだ。
「つーか、今日中にカイルさん見つからなかったらまじで、大量虐殺決行。………です。」
最後についでのように付け足された敬語が、(いや、『ですます』は丁寧語だがそれはもんだいではない)兵達の恐怖を煽った。
そして、無駄口をたたく間もなしにバラバラに駆け出してゆく…。
「カイルさん…!必ず見つけだしてみせます。」
決意を露にする、幼き軍主の手には、『十二単』が握られていた…………………。
「………………(汗)」
「トランの英雄様〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッっっっっっ!!!!どこにいられるのですかーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!!!(泣)」
「われらの命の為に出て来て下さいーーーーーーーーーー!(泣)」
トランの英雄事、カイルが隠れた茂みの周りで兵達が泣叫びながら走り回る。
「………。(汗)」
カイルは思った、どうしても捕まる訳には行かない、と。
カイル自身、申し訳なく思うのだが、さすがに(もう)十二単は着たくないのだ………。
でも………
「頼みますッッ!!お願いですからッッッッ!!姿をッ………!!(泣)」
良心がちくちくと痛む。
しかし、いつまでもこうしている訳にも行かず、カイルは気配を消して移動しようと立ち上がった。
その時。
「あっ!カイルさん〜〜〜!!」
「ナナミちゃん………。」
カナタの義姉、ナナミだ。カイルの姿を見ると、嬉しそうに駆け寄ってくる。
「カイルさんカイルさん、あのねっ!」
「?」
手には何故か、マシンガンのようなものが握られていた。
「カナタがどうしてもっカイルさんの十二単姿が(また)みたいって言うの!お姉ちゃんもみたいのよ〜!だから、」
「だから………?(汗)」
嫌な予感がする。
「カナタの為に捕まってあげてーーーーーーーーv」
パパパパパパパパパパパパパ!
「!(汗)」
物凄い音をたてて、マシンガンがカラフルな弾を炸裂した。
よく見ると、ひなあられのようだ。しかも、兵士が流れ弾を食らって倒れている。一応威力はあるらしい。
「わぁ………!(汗)」
ばたばたとカイルは逃げ出した。
「む。カイルさんの気配です!」
カナタはすっくとタルの中から顔をあげた。(そんな所には、カイルはいない。)
「あ。」
「!!!!!」
「カイルさーーーーーーーーーーんッッッッッッッvvvvv」
慌てて駆けてくるカイルに、カナタは異常を気にもせずに抱き着いた。
「もどってきて(?)くれたんですねっっ!!」
「カナタ、後ろッ……………!」
「は?後ろ…?」
ばく。
結論から言うと、カナタは、ナナミの作った『ひしもち』に喰われたらしい。人生因果 応報だ。
しかし、この作品の主人公がいなくなってしまったのに話を続ける訳には行かない。今回はここで終了しよう。
「なんでですかーーーーーーーー!!(怒)」
あ、無事だった。
追伸。ちゃんと、『ひな祭り』は行われたらしい。今年もお雛様はカイルだったと言う…。
「ならオッケーです!」
「………(泣)」