ひな祭りinハイランド

 「まあ…よく似合ってますわv」

 ハイランド最強(恐?)のジル皇女がうっとりと微笑を浮かべて祭壇を見ていった。

 「……ジル様…」

 「………」

 シードが米神をひくひくとさせながら怒りを必死に押さえている。

 その横でクルガンは黙ってその様子を見ていた。

 2人ともジル皇女の命令でシードがお雛様、クルガンがお内裏様の格好をさせられていた。

 「だから忠告したのだがな…。」

 呆れたようにクルガンが言う。

 「何あきれてんだよっ!!!そりゃ、お前はいーよ!!」

 綺麗に化粧をされた顔を泣きそうに歪めながらシードがクルガンに八つ当たりする。

 事の発端はこうだった…。





 「クルガン…シード…。私、貴方方にお願いがありますの…。」

 伏し目がちにほうっと溜息を吐き、哀愁を漂わせたジルが食事を取っていた2人の所に来たのは今朝の事だった。

 「なんすか?お願いって…。」

 口に含んでいた食物を飲みこむと、訝しげに眉を潜めてシードが問うた。

 ジルは溜息を一つ吐き、更に哀しげに顔を俯かせた…。

 「お、俺達に出来る事なら何でもしますよ!!」

 その様子に思わず慌てたシードがそう口走った。

 「本当ですか?」

 伏せていた顔を上げ、ジルがシードを見る。

 「はいっ!!男に二言はありません。」

 にっこりと笑ってそう約束するシードにジルは、

 「では、今日の午後、私の部屋に二人して来て下さいねv」

 と笑顔を返して言った。

 「了解!」

 「…承知致しました…。」





 「何だろうな?ジル様のお願いって…。」

 食後のデザートを口に放り込みながらシードがクルガンに問うた。

 「…良かったのか?」

 「は?何が?」

 「あのような安請け合いをしてしまって…。」

 「ん、ああ…。でも、なんか困ってたみたいだし…。」

 「まあ、どうなろうと私の知った事ではないのだがな…。」

 「んだよ、その言い方!!!」

 「責任は持たん、と言ったまでだ。」

 「はぁ???」







 あの時のクルガンの意味ありげな言葉を理解したのは十二単を出された時だった…。

 シードは今日ほど自分の愚かさを呪った事があったであろうか…。(山ほど…;死)

 ジルのお願い…それはクルガンとシードに雛人形を演じて欲しいという事であった。





 「本日一杯この格好で過ごして下さいねv」

 にっこりと笑うジルにシードは脱力した…。





 こうして、ジルの等身大雛人形はクルガンとシードによって叶えられたのであった。








おまけ

 メイドA:ねえねえ、お聞きになりました?

 メイドB:何をですか?

 メイドA:ジル様の取り計らいでクルガン様とシード様、ご婚礼を上げたそうよvvv

 メイドB:ええー――――!!!

 メイドC:うそ―――――!!!!!

 メイドD:いつなの??!!

 メイドA:3月3日…ひな祭りですって!!

 メイドD:残念ですわ〜!!シード様…さぞかしお美しかった事でしょうに…。

 メイドA:そうそう、ひな祭りという事で十二単を着られたそうよvvv

 メイドC:きゃ〜〜〜!!見たかったですわ〜〜〜〜〜vvv

 メイドA:一部でその写真が出ているそうよ!!

 メイドC:それは是非とも買わないとっ!!!

 メイドB&D:私もっ!!!



 ハイランド、本日も快晴なり☆

END

言い訳の余地無し☆(死)
ジル様…強いです…。(汗)
これは、3月3日に書いたSSです。

Written by深海紺碧