大晦日+お正月年越し企画!
大晦日………
その前日の日々は、新年に向けて何かと忙しい時期である……。
「いらない物は捨てないといけませんよねー」
「うん。」
「じゃあ、もうムクムク捨ててもいいですよね!」
「カナタ…(怒)」
などと大掃除(?)の準備もしなければならない。
31日昼。
「………。」
ここ1週間程前からカナタの姿が暫く消える時がある。
しかも、戻ってきた時には何故か鉄…というか、金属臭い匂いがするのだ。
一度気になって問いかけてみた事も会ったのだが……
「カナタ、一体何してるの…?」
「ないしょですーv31日になったらわかりますー♪」
というだけだったのだ。
しかし。
まさか鐘を作っていたとは思うはずもなかった…。
ゴーーーーン!ゴーーーーン!ゴーーーーン!!
「あははははははははははは!幻水らしく108回ってかー!です〜〜〜〜〜〜!!」
「………(汗)」
もうちょっと情緒を持ってならしてほしい…と願うカイルだ。
そして、シュウの怒声と鐘の音の中で新しい一年が始まりつつあった…………
31日〜1日。
「さあ!ねましょう!!初夢はその内容が叶うというらしいですし!」
「うん、」
「でも今日でしたっけ?1日に見る夢だった気がしますけど!まあどっちでもいいですよね!」
「重要な問題だと思うんだけど…」
突っ込んでも無駄な為、もそもそとベットに横になるカイルだった。
すでに日にちが変わっている時刻な為、すぐに睡魔は訪れてきた…。
泥の中から浮き上がるような感覚と共に、カナタはふいに目を見開いた。
「……?」
あたたかくもなく、寒くもなかったが、何となくここが外だという事が理解できる。
空を見上げてみると、ピンク色と黒色が混ざりあい、マーブル模様になっている微妙な色彩 の空があった…。しかも、何故かボロボロのわら人形ムササビが「ムーム〜」と声を上げながら飛び回っている………。
今の所その他の景色はまったく見えない。
そして、ここから導き出される答えはというと…
「これは僕の夢ですね。完璧に、」
何やら納得のいった少年は、うんうんと腕を組んで頷いている。
「トいう事は、これが僕の初夢ですか…」
呟きながら、ふいにカナタは何やら考え込むような表情になった。
――――――――――なんか、自由に動けるタイプの夢ですし、このまま好きな事をしでかして、それを初夢にしましょうか?
キュピーン!と怪しい輝きが瞳に宿った。
「さあ!やりますよ!めざせ発禁!!」
目指すな。
はりきる少年のすぐ横に、何やらドアが出現していた。
夢の中な為に、カナタは別段妙だとも思わずに、その扉に近付いてゆく。そして、そこにはこう書かれていた…
『僕の過去v』
「うーん、もろにプライベートな部屋ですよね。他のドアを探しましょう!」
プライベートを披露するつもりはないのか、カナタはすぐさま踵を返した。
そして、振り返った先には先程までなかったはずの数々のドア達がカラフルに立ち並んでいた…。
「おお!これだけあればカイルさん関連のやつもきっとありますよね!ていうか、カイルさん本人(?)を探し出して物凄くいい初夢(発禁)を手に入れます!」
夢の中だからか、いつもよりも本能に忠実な少年である。かなり問題だ。
暫くすると、お目当ての物が発見された。
『カイルさんとの想い出の部屋v』
そうかかれたドアは、何故か他の物とは違い、とてつもなくメルヘンチックな作りになっていた扉だった…。
「これですね!」
ゴオッ!と燃えつつ、少年は勢いよくドアを開け放った!
―――――――するとそこには…………
一面カイルの写真
まさに部屋を埋め尽くす勢いで壁や天井といわず、ワンシーンごとの写真が辺り一面 に浮かび上がっている…。おそらく、少年が記憶の中に焼きつけた物だろう…。
無論、そんな場所に飛び込んだカナタは…
「げ、げふっ…v(鼻血)」
体中の血液を噴き出す勢いで鼻血を噴いて倒れた。
「はあ…はあ……(汗)いきなり夢の中で死ぬ所でした……」
荒い息をつきながら、血塗れの手で鼻を押さえているカナタだ。(一応部屋からは出てきたらしい)
というか、ここまで来るとかなり色々とヤバい状態だ。
「と、とりあえず、そのへんで休息をとらないと…」
適当に手を伸ばすと、ドアノブに触れた為に、カナタは何のためらいも無しに、そこを開いた。
………が、顔をその中に突っ込んだまま何故か動きを止める…。
そして、顔を外に戻し、ドアについているプレートをみた。
『拷問アイディア部屋☆』
パタン。
「――――――うーん。あんな手段があったなんて…;恐るべし深層意識です。またやってみましょう…」
一体何があったのかは不明だ。
「…………というか、本物のカイルさんはどこでしょうか?」
カナタはそう呟きながら、辺りを見回す。そうすると、遠くの方で佇む人影が見えるではないか。
よくよく目を凝らしてみると、それはもちろんカイルであるのだったが…
―――――うさ耳がついていた。
「いましたーーーーーーーーーーー!!!!!」
思わぬオプション付きのカイルに少年はますます萌え……もとい、燃えた。
「カイルさ〜〜〜〜〜〜〜んっっっっ!!!!!!vvvvv」
ダーッシュ!と駆け出すが、何故だか相手は踵をかえして逃げてゆく。(まあ当たり前の行動といえるが、)
「まって下さいーーーーーー!!なんで逃げるんですかーーーーー!!」
本当にわかっていないのか、少年の必死の声が辺りにこだまする。
しかし、カナタの必死の追い上げは、確実にうさぎカイルとの距離を縮めていく…
ガシイッ!
「!」
「―――――確保ですっ!」
腕を掴むと、思いっきりきつくカイルを抱き締める。
「逃げないで下さいねv」
ぎゅうぎゅうっと抱き着き、その感触を堪能していたカナタだったのだが………
――――――――パカッ。
「……………え?」
不意に足下の感触がなくなった。
視線を向けてみると、何故か少年の下だけに穴が空いているのがみえる…。
「えええええええええええええええええええええええええええ!?」
当然、重力の関係上落下する。
「そんな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっ!!!!!!!」
カイルとのつかの間の邂逅をさまたげられ、少年の絶叫は悲痛そうな色を称えていた…。
「うあああああああああ…
ああああああああああああああああああああ!!!!!まだ何にもしてないのに〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!!!!!!!」
「カナタ…?カナタ?;」
ゆさゆさと揺さぶられ、カナタはハッ!と目を覚ました。
「はうっ!―――ここは!?〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜夢だったんですか…」
安堵の息を漏らして、少年は身を起こした。
そして、カイルと目を合わした瞬間…
「ここで夢の続きを実行させて下さい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
「!?」
――――――――――といって、カイルを押し倒したそうな…。
この夢の教訓は、『熱中し過ぎ足下注意』だと思われるのだが、本人はまるっきり気付くはずもなくあいも変わらぬ 一年を始めるのだった…。
あけましておめでとうございます。