同盟軍の大半の兵士達は毎日毎晩お星様にお願いしていた…
―――どうか、後少しでいいのですから、まともなリーダーを下さい…と。
そしてその願いが天に届く日がついに訪れたのだった。
「ひっひぃいいいいいぃぃ…!!;」
まずは、朝一に執務室から悲鳴が上がった。
「か、カナタ様…!一体ここで何をしてらっしゃるのですかッ!?;」
「何って、執務室でやることなんて仕事に決まってるじゃないですか。」
あっさり返された言葉に、執務官Aは手に持っていた資料を口に入れた。
「しゅっシュウ殿は!?;」
「自発的に執務を行うカナタ様を見た為、胃潰瘍が悪化したとかで医務室へ!!;」
「ならいつもの嫌がらせなのか!?」
!?マークが飛び交う中、カナタはひたすらキビキビと書類をさばいていた…。(というか、仕事一つでここまでの反応とは…通常時のカナタの行状が忍ばれる。)
―――しかし、この時点ではそんなカナタの奇行が長く続くとは、誰もが思っていなかったのだ…。
「ひぃっ!!カナタ殿が演習を…!?;」
「リーダーが指揮をとってるッ!!;」
「しかも武術訓練まで始めた!!;実践に勝る訓練なし!とか言って、金策とデートを兼ねた狩りしかしてなかったのに!;」
「カイル殿は!!?;」
「ダメだっ…!噂では変わり果てたカナタ様の姿を見て、部屋に篭りっぱなしだと…!」
そう…来る日も来る日も真面目な姿を見せつけられ、108星らはともかく、一般の兵士らは慣れ親しんだマジメに不真面目☆なカナタでない行動に、精神が耐え切れなかった。(素直に喜べない所が、骨の髄まで騒動に慣れてしまった悲劇)
「「「「「「「お願いですからもう勘弁して下さい」」」」」」」
「ちぇ〜なんですかもーせっかく10周年を記念して、マジメに過ごしてやろーとしたのに〜ぷんすかですよ!ねぇカイルさんっ!」
「だから、先に言っておかないと驚くって言ったのに…;」
土下座で直訴した兵士らに、カナタはなんだか不満げだった。(自業自得)