「男湯を見てみますかー」

暖簾をくぐり、ガラガラと戸を開いてみると―――

 

「え?」

「……………」

「?」

そこは湯船ではなく、風呂の湯気で通気の悪い一室に繋がっていた。

某城主の少年と、褐色の肌の少年が見えた。

「―――――」

カナタは笑顔のまま戸を閉めた。

『トーマスさん今さっき向こうが脱衣所みたいになってなかった!?;』

『え、さ、さあ? 開けてもう一度見てみます??』

「ひーーーー!!;」

「???」

恐怖の絶叫をあげるカナタだったが、カイカには何が怖いのかさっぱりわからない。

「苦手なんですよーー!!;てか、なんでここ15年後に空間がねじ曲がってるんですかーー!!;」

「?」

必死でカナタが戸を抑えるので、カイカもわからないながらも手伝って戸を抑えている。

『開かない!?;』

『湿気のせいかなぁ…?;』

『ご、ごめんなさい…』

『ええ!?えっと、一緒に頑張って開けましょう?』

『っ! …うん!トーマスさん!』

「ギャーーーー!!;」

させてたまるかーーー!!;という少年の抵抗は始まったばかりだ。

 

 

END

(「2人ともなんでそんなに疲れてるの…?;」)

(「夜、夜が明けたら無事に元の城に戻れました…;無事に戻れて何よりです…」)

(「…(眠)」)