「――――はっ!!」

 

ある日の昼下がり…。(in執務室)

カナタはいきなりガタンッ!!と席を立ち、唐突な声を上げた。

「タイヘンです…!!」

「ど、どういたしましたか、カナタ様…;」

執務官(という名の生贄)が、恐る恐るとそのカナタに声を変える。

しかし、今のカナタにはその声すらも届かず、頭を抱えて更に叫んだ。

 

「こんな…こんな書類にサインするだけの安穏とした仕事しかない同盟軍リーダーなんてっ…!!
  軍が敗北したら失業じゃないですか…!!
  こんな手に職のない仕事で今後カイルさんを養っていけるんでしょうか!?いいえっ養えることなんて出来ません!!
  僕はなんて無駄な時間を過ごしていたんでしょうか!!人生生涯学習…!! 」

 

悲劇的に叫ぶと、いきなり声を変えて…

「―――そんな訳で、手に職なスキルを身に着けにアルバイトに旅立ってきまーす」

「カナタ様ーーーーっっ!?;」

 

ドガーン!!と、カナタは勢いよく外へと飛び出した。

…いわゆる、職場放棄だ。

 

 

 

 

 

 

「そんな訳で、カイルさんを一生涯養おうと何か学ぶつもりなんです!!カイルさんはどんな職が良いですかvv??」

「………(汗)」

にこー☆と、笑う少年の表情は、曇り一つないホンキの笑顔だ。

…起こる事もできない。

「どんなって言われても…;」

「やっぱこーv外から帰ってきて、カイルさんにお帰りなさいーvって言ってもらえるような職ですか??でも、カイルさんと離れたくないですから自宅で出来るような職でしょうかvv??」

職というよりも、将来設計について尋ねられている気がする。

「でもやっぱり!何が起こっても必要とされるスキルが良いですよね!!何せ今の僕はむちゃくちゃ不安定な職についてるんですから!!」

一軍の旗頭をそんな程度に思っているのはどうかと思われるが…カナタは常にホンキである。

「うーんっ何にしましょうか〜?」

「さあ…;」

「武器職人とかなら平和になっても、刃物屋さんとかでやってけますよね!」

「武器作れるの?;」

「いえっ!簡単な暗器とかぐらいしか作れません!アクセサリーなら作れるんですけどね〜?」

「………」

「力仕事なら何とか行けますケド、ガタイがないから嘗められそーですし。手先の器用さも,飴細工で五重塔が作れる程度ですし…料理も偏ったものしか作れませんしね〜?カイルさん型の食べ物とか!可愛い系創作おやつとか…縫い物もオートチュクールでコスプレ衣装作れるくらいですし…本職の人には負けますよね〜?」

「……………カナタ…」

「はい?」

「それだけ器用なら良いんじゃない…?;」

「ええええええっ!?そうですか!?;」

かなり十分だろう…。

 

 

 

 

 

 

じゅーじゅーじゅー♪

 

「とりあえずまあ、」

香ばしく生地の焼ける匂いと、ソースの食欲をそそる匂いが城内充満している。

「露店系からやってみましょうー!!秘技!!タコ焼き流星拳〜〜!!」

「カナタ殿ッ!!(怒)城内でテキヤ行為は謹んでいただきたいっっ!!」

空中で見事に回転するたこ焼きと、シュウの怒声が城内で見受けられたという…。

 

 

しかし…。

 

「………(汗)」

――――そう言えば、僕の職ってなんだろう…?;

現在旅人であるカイルが、今回の事件で自分の立場について考え悩み、アルバイトを志す気になったという事は―――――また別の話である。

 

 

 

 

微妙に続いています。

…でもまだ書いていません。(爆)