天魁星3人日常劇(仮)〜特別編〜

 

 

この城には今現在、3人の天魁星がいる。

 

一人、現在の天魁星カナタ。

一人、3年前の天魁星、トランの英雄カイル。

一人、約150年前の天魁星、カイカ。

 

バランスが崩れたような、新たな均衡をとったような、それなりに上手く行っているような…

そんな彼らの日常。

今日も今日とて何かが起こる…。

 

 

 

 

オレンジドラゴン軍、リーダーカナタ。

彼には、義姉がいた。

義姉の名はナナミ。

彼女はとても元気で、かつ弟のためならば張り切って何でも思いついた事を実行してくれるという、弟思い(?)の少女だ。

しかし、最近ナナミには一つ悩みがあった。

もちろん、カナタ関係だ。

それは…

 

 

「カイルさんカイルさん♪ 面白いもの作ったんですよー♪」

「…どんな物?;」

「爆竹っていうっ音が出て炸裂するおもちゃの爆弾です!!あくまでおもちゃですけどね♪面白いですよ〜♪」

「………;(大丈夫かなぁ…?;)」

「で、それがコレです♪………て、あれ??どこかで落としましたか??あれ?;ないですよっ!?; これくらいの大きさでっっ!!;」

「…もしかして、カイカさんが今拾ったアレ…?;」

「?」

「あ”ーーーー!!;カイカさんっっ!!それ潰したらっ…!」

パンッ!

「!!」

「カイカさんっ!; 大丈夫?早く治療しないとっ…カナタっ!(怒)」

「だってまさか行き成り指で潰すなんて思ってもみなかったんですーーーっっ!!(泣)」

「〜〜〜とりあえず、早く水で冷やさないと…っ;」

「カイルさんーーーーーーーっっ!!(泣)」←追いすがり

 

 

カイカという、群集諸島出身の少年が来てからというもの…

楽しくもにぎやかな日々が続いているのは良いが、明らかに、カナタはイチャイチャ不足に陥っていた!

(カイカ=子供 がいるので)イチャつきたいのに、イチャつけない!

しかし、カイカ(子供)は可愛いっ!

…そんなカナタのジレンマを、確かに義姉は感じ取っていた。

弟の悩みは自分の悩み…。

 

「ここはお姉ちゃんの出番ねっっ!!」

 

だってっカナタの為だからっ!

―――ナナミによる、大作戦が今行われようとしていた…。

 

 

 

「お薬お薬〜 火傷に効く薬草はコレですか〜?」

「カナタ; それはお腹の薬;」

とりあえず、カイカはホウアン先生の所に預けたのか、カナタとカイルの二人は、倉庫に来ていた。

火傷に効く薬草が切れていた為に、二人で取りに来たのだ。…わざわざ二人で取りに来たのは、カナタがごねたからだろうが。

(ふふ…! なんかこーっ!久々に二人きりです!! カイカさんには悪いですけどっ思う存分イチャイチャするには二人の方がっ…!)

少々非人道的な事を考えて、カナタは手に持った薬草を握りつぶす。…手の平から緑色の汁が零れている。

「カイルさんっ!お茶しに行きましょう!!」

「薬届けないとっ!(怒)」

目的を完全に忘れたカナタに、カイルの厳しい教育パンチが炸裂する。

「ちぇーです;」

「…早く戻らないと;」

あまり堪えていないカナタに、カイルの怒りも長くは続かない…。

「あっ!せめて手を繋いで歩きましょうっっ!!」

「………(汗)」

どういう思考回路なのか、カイルには全く理解できなかった。

(しかし、薬を片手に、手を繋いで歩く二人の姿が見かけられたという…。)

 

 

 

「ホウアン先生〜♪ 戻りましたよー♪♪(ご機嫌)」

「………(///)」←恥ずかしい

二人が仲良く医務室へ足を踏み入れ、見たものは―――

「「!?」」

 

ツンとした異臭を放つ、緑色の物体…そして、それにより気絶させられた、ホウアンの姿だった。

 

「何だこりゃですーーー!!; ハッ!そういえば、ここにいたはずのカイカさんはっ!?」

部屋の中を見回しても、カイカの姿はなかった。

「カナタっアレ…!」

「え?どこですかっ!?」

しかし、その代わりにか、ベッドの上には、一枚の手紙が乗っていた。

 

『カイカさんは預かったからねっ! BY誘拐犯』

 

…。

「カイカさんが誘拐?されましたーーーー!!;」

「………;」

突っ込み所はそこなのかという疑問は残るが、カナタはそう絶叫した。

カイルはそれを横目で見つつ、ホウアンを室外へと運び出し、トウタに預けている。

そして、ふいに目に入った異物に、気づいた事があった。

「カナタ、この緑色の…」

「これはっ!!」

机の上に置かれた器の上で蠢くもの…

それは、間違いなく義姉の作った料理生命体Xっナナミゼリーだ。

―――少年は考えた。

 

ナナミの料理、

カイカさんの誘拐、

僕とカイルさんの時間…。

全世界の愛。

過ぎ去った贖いの刻。

 

―――「ナナミが僕とカイルさんの時間を作ってくれようと、カイカさんを連れていった。」

 

―――――ありがとうっ!!ナナミッッ!!

 

 

こんな時だけ以心伝心の兄弟だった。

「よしっ!カイルさんっ!!お茶を飲みに行きましょうっ!」

「カナタっカイカさんを探さないと…!;」

「よーしっ!レストランの方向が怪しいですよーーーvvv」

「ええっ!?;」

ズルズルと引きずられていく押しに弱いカイルだった。

しかし…部屋の中に放置された、(比較的まだ大人し目の)異物はどうするつもりだろうか…?(それは誰にも分からない)

 

 

 

 

 

そして、ナナミはというと…。

「ふっふっふー♪お姉ちゃんあったまイー♪ カイカさんを2人で助けに来ることでっ、命の危機とか愛の深さとか、カナタのカッコイー所とかでっカイルさんが惚れ直しちゃう作戦なのよーっ♪」

…肝心な所は通じていないのか、その弟は現在子守をしてもらっている気分で、デート真っ最中である。

そして、カイカは展望台(誘拐潜伏地)からの眺めが珍しいのか、誘拐されているとも知らず、ぼ〜っと景色を眺めている。

「カイカさんも協力してくれてありがと〜♪ お礼にナナミ特製おやつっ食べてねv」

「…?(♪)」

よくわかっていないようだが、おやつをくれるという少女の言葉に、感謝の視線を送っている。

呼ばれて、ナナミの座るゴザの上に自分も座ると、素直に…ビチビチと飛び跳ねる…クッキーを手に取った。

「いっぱい食べてねー♪」

「ありがとう…」

特に好き嫌いがないというか…食べられるものは何でも食べるというか…カイカは無表情ながらも、嬉しそうにそれを食べた………。

 

 

 

 

 

そして、その日の夕方…。

ようやくカイカが発見(というか、デートコースに展望台があっただけ)された時には、彼はお腹を抱えて、ぐったりと横たわっているところだった…。

「わーーーーっっ!;カイカさーんっ!?; まっまさか本当に暗殺されちゃったなんて…!; ナナミっ何食べさせたっ!?」

「え〜と、クッキーにケーキに、ゼリーに〜…やっぱり、食べすぎだった??」

「カイカさんっ…!;」

「…」(ぐったり)

 

…お腹が痛くなっただけで済んだのは、さすが小間使いだけあったという所なのか…しかし、さすがに消化まではカナタのように出来なかった為、カイカはその日胃の中で蠢く異物と一晩中格闘したという…。

(後、何かソウルイーターの機嫌もすこぶる悪くなっていたらしい。)

 

 

 

 

 

「弟の為にナナミ姉さん暗躍。三人劇場っぽく!

このリクエストが、「トリプルリーダー+ナナミちゃん」

というイミなのか;

「主坊+ナナミちゃん(計3人)」

というイミだったのか、中々判別できませんでしたっ;

後者ということでしたら、書き直しも受け付けております!!;

拍手でどうぞっ;