十年バズーカー〜現在編〜

 

 

同盟軍リーダーカナタ。

その名前はここ最近では、トラブルメーカーと同意語である。

妙に小器用なのと、人様に迷惑をかけるような騒動を起こすのが大好きな為に、今日も今日とて騒ぎを勃発させるのだ…。

 

 

 

「じゃーんじゃじゃーん♪ 丸秘アイテム〜『十年バズーカー』〜♪」

…またどこか別の作品からパクって来たアイテムを構え、カナタは高らかに言い放った。

場所はここ、ぼっちゃんラブ城の暇人達が集うといわれている、酒場である。

その場にいた一同は全員酒を飲む手を止めて、カナタの言葉にいや〜な顔をした。

良いもまるっきり冷めてしまった顔である。

そして、その中で一番犠牲率が高い、フリックがまず口を開く。

「………で?;」

と。

「『で?』って何がですか??」

「…それを持って、どうするつもり何だ?;」

「それはもちろん!」

いや、本当はフリックにも、この場の全員にも理由は分かっている。

…分かってはいるが、時間を少しでも稼ぎたかっただけだ。

後、それでも問いかけずにはいられなかったのだ。

 

「――――人体実験になってもらうためですーv」

 

どわあああああああ!!と、酒飲み達は雲の子を散らすごとく、我先にと酒場から脱出しようとしたり、机の下に隠れたりした。

そんな中、カナタだけが高らかに笑う。

「あはははははははは!!大人しく誰か犠牲になってください!! 科学の進歩に犠牲はつき物です!」

「いや、当たったら本当に犠牲(死)になるだろうが!!;」

「しかも科学じゃなくて、お前の欲望の犠牲だしなぁ」

机に陰に隠れて、フリックとビクトール。

「フ…v もちろんです!! だってカイルさんのちっさい時の姿見たいんですよーーーvv生でーv 後、これは当たっても痛くない弾だから、死にはしませんよ!」

キッパリと言い放つカナタは、嘘付けー!;とその場の全員から突っ込みを入れられても、全く気にしていなかったりする。

というか、聞く耳も持たずにバズーカーを構えている。

「そーーれ! ファイヤーーー♪!!」

大きな筒状の銃を肩に担ぎ、カナタは勢いよく発射の為のレバーを引く!

目標は、酒場のドアから逃げようとしていた適当な人影である。

しかし、その時…

 

「見よ! 十年バズーカーの威力をーーーー!!」

「―――カナタ、何騒いで…」

 

ひょいっと、そのドアからカナタの騒ぎを止めるべく、カイルが顔を出した。――――みごと、弾はカイルに命中した。

 

 

どーーーーんっっ!!

 

 

「カイルさんーーーーーーーーー!! 棚ぼたラッキー…じゃなくて!大丈夫ですかーーーーー!?!?!?」

そんな、大丈夫かどうか尋ねるような物を、人に向けて撃つな…と、その場全員の感想は一致した。

「カイルさん―――」

周りに舞った煙が晴れた時、その中心にいた人物は―――確かにカイルだった。…非常に小さい。

5、6才くらいの小さな姿で、きょとんと大きく目を見開いて立つ姿は、とてもとても可愛らしいものだった。

「ぎゃーーーーーーーvvvvv可愛いですッ!! あれ〜vv??でも、カイルさん19才ですから、大体10才くらいになるはずだったのにーvv?」

言いながら顔が笑っている為、これはこれで喜んでいるのだろう。

「肉体年齢じゃないのか?」

と、まだ遠巻きにしながらビクトールが言う。

「なるほどーvvv」

もうメロメロ状態で、何を言われても納得していただろうかナタだ。

 

そんな中、一体何があったのか、大きな目にいっぱいの涙をためていたカイル(幼)は、周りを見回すと安心したようににっこりと笑みをこぼした。

「…こんにちわ」

まさに天使の笑顔だ。

目の淵に溜まった涙さえ、魅惑効果(カナタに)になっている。

「ぎゃーーーーーvvvv可愛いですーーーー!!!!!僕よりちっさいカイルさんーーーーーっっっvvv」

「犯罪だーーーー!!誰かグレミオ呼んでこい!!;」

「ぐれみおいるの?」

「大丈夫ですーーーー!!10分しか効果ないですからっっ!! だから10分で出来ることをこの際ーーーーーーvvvv!!!!!」

 

 

人懐っこい姿を見せるカイル(幼)に、更に興奮する少年を全員がかりで抑えること数分…。

 

 

「ぷー。 ちょっとだっこしたり、おんぶしたり、手を握ってみたりしたかっただけなのに〜」

簀巻きにされたカナタはぶうぶうとそう文句を言っている。

…しかし、それでも抜け出そうともがいていないのを見ると、自分でも自分の理性を信じていないからだろう。

「だいじょうぶ?」

すぐに家(かはわからないが…)に、戻れるからと大人たちに声をかけられ、はちみつミルクをもらったカイル(幼)は、小首を傾げながら床に倒れるカナタに話しかける。

心配する姿は今現在のカイルに似通う所もあり、しかし興味津々な様子は、今のカイルにはない生命力の表れだ。…どちらにしても可愛いことには可愛いのだが。

「大丈夫ですーv」

といってカナタが笑えば、カイルも子供らしい笑顔を見せる。

周りはハラハラしっ放しだが、この中で一番年齢が近いのがカナタなのだから、カイルが話しかけるのも無理はないのかもしれない。人見知りはしない様子で、「すぐ元の場所に戻れるからな〜」「大丈夫大丈夫、(カナタから守ってやるから)」などと話しかける周りの大人たちにも怯むことなく返事をしていたが、蓑虫に一番興味を持ったらしい。…確かに簀巻きになって転がされている人間というのは珍しいだろう。

 

(げんきっ子なカイルさん…v 今の儚い系もいいですけど、こういうのもいいです…v)

 

―――せめて、10才なら、犯罪じゃなかったかもですーーーー!!

(※犯罪です)

自分の欲望に忠実にカナタが悔しさにばったんばったんと身悶えていると、カイル(幼)は、首を傾げてカナタを見る。

そして自分の持つ、はちみつミルクの入ったコップを見ると、それをカナタの元へと差し出す。

「ミルク、のむ?」

と言った。

カナタは…

 

――――――――ミルク!? ミルク!! カイルさんの…!?

 

 

おにいちゃん…

ぼくのみるくのむ?

 

(妄想&幻聴)

 

 

「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーvvvvvv!!!!!(///鼻血)」

「落ち着けーーーーー!!ここは表だーーーーー!!; いや、違うッ!;犯罪だーーーーーー!!!!!;」

ぶっちーん!とロープやら何やらを引きちぎったカナタは、止める間もなく猛烈な勢いでカイル(幼)に抱きついた。

「絶対可愛いですーーーーーーーっっvvvvv」

 

ぼむんっ

 

その途端、入れ替わる過去と現在のカイル…。

10分が経ったらしい…。

 

 

 

殴られるカナタの姿を見て、人々が思うことは一つ。

「カイル…お前、カナタより先に生まれてよかったな…;」

ぽむっと肩を叩いてフリック。

カイルは怪訝そうな顔になるが、他のメンバーは同意するように頷いている。

 

…だって、確実犯罪くさいから。

 

 

 

 

イエローカード一枚獲得。(吐血)

ギリギリサイトだ!…でも、その割りに裏の更新ないのは何故でしょう…???

 

 

 

 

おまけ。

「カナタ…小さい時って……どんな感じだった?;」

「え?そうですね−ナナミがいて、ジョウイがいて〜…まあ、近所の悪がき連中を個別に逆襲したり、ジョウイが報復されたり、ナナミが更にやり返したりして〜な感じの、そこそこ平和でしたね〜」

「………(汗)」

「あ!そういえば、昔、森で妖精にあったんですよ! ていうか、天使っていうか精霊っていうかっ!一回しかあえなかったし、子供だったんで記憶おぼろげなんですケドーvvv」

「………(滝汗)」

三つ子の魂百まで。