「ここまで…ここまでたどり着いたぞ、やっとここまで…」
カラヤ族の褐色肌の少年、現炎の英雄ヒューゴが言う…。
「お前の味方は、皆逃げるか敗れ去った。後はお前だけだ、さあ真の風の紋章を破壊するなんて馬鹿げた事はやめて降参しろ! お前はもう一人何だぞ!」
「僕は最初から一人だったよ…」
対する破壊者一行の主、仮面を外した仮面の神官将、ルックが無感情に口を開く。
「この世界に生れ落ちてから、ずっとね。 君だってそうなるよ、炎の英雄ヒュ―――――」
「ルック…ッ!(怒)」
ゴッ。
「ぐ。」
恐ろしい勢いで、何者かが懐に飛び込んできた為、ルックは決めセリフの途中でゲフッとむせた。…とても非力だ。
何が起こったんだ?と目を丸くするヒューゴの目の前で、赤い服を着た少年が、バンダナをなびかせながら、ルックの襟首を掴みがっくんがっくんと揺する。
「聞いてっ…ルック!(怒泣)」
「ちょっ…離…っ、〜〜〜聞くからまず離しなよ(怒)」
そして、その人物が誰かといえば、現在トーマスくん城に滞在しているはずの人物、カイルだった。(しかも別に紋章の破壊を止めに来たとかそういう事ではないらしい…。)
何故その人物が?という疑問よりも、何よりヒューゴが突っ込みたかったのは…
「………『最初から一人』?」
ムチャクチャ仲良さそうなのに…
「黙りなよ、」
指輪ビーム。
じゅうっとヒューゴの足元の草が焦げた。思わず慌てる炎の英雄一行だ。
「―――で、何があったのさ?(怒)」
人の最終決戦ぶち壊しといて、とそんな気持ちが顔といわず、口調からでも読み取れるほどだ。
しかし、カイルも(近頃の)普段の様子と冷静さを失った状態な為、周囲の雰囲気も無視したまま、旧い友に悩み(?)を打ち明け…いや、ぶちまける。
「カナタがっ…!」
「…またあのバカが何かやったの?(怒)」
「〜〜〜〜これ、見て…!」
カイルの懐から取り出されたもの。…それは生き物だった。
「あ、コロク!」
「………(変な犬)…で?」
「眉毛の部分見て…!」
言われるままルックは見てみる。
…ものすごく太い。
まるでノリを貼り付けたような眉だ。…というか、マジックで描かれている。
「ああ!コロクの眉毛が変な事されてる!?」
「元々はまろ眉だったのにな;」
「カナタがっ…! こんなまたいたずらして…!許せないっ…」
「…うん、わかった…君、帰れ。今すぐに」
額に青筋を浮かべたルックがそう言った途端――――…
「カイルさーーーーん!!!」
「カナタさん落ち着いてーーーー!!;」
ゴォオオオオオン!!と巨大な白いドラゴンで突入して来たカナタは、フッチの制止を物ともせず、ブライトをルックの方へと思いっきり突っ込ませた…。
「うわああああっ!!;」
「ヒューゴーーー!!」
「ヒューゴさんっ!;」
…間違ってヒューゴらも巻き込ませつつ。
そして、ルックはというと、カナタの声が聞こえた瞬間にカイルを連れ、近距離テレポートで脱出したために、全くの無傷だった。
「君らが倒してどうするつもりさ…(怒)」
「不幸な事故です!無問題っ!」
良いポーズでカナタは言い切った。
「ハッ!; それよりカイルさんっ!ごめんなさいです!;許してください!!」
「否。(怒)」
「ごめんなさいーーーっっ;カイルさん〜〜っ(泣) その犬ばっかりカイルさんが可愛がるから嫉妬したんですよーーー!!(泣) それに、ほらっそれ水性インクですから拭いたらとれますしっ!」
「…ほんとに?」
「はいっ!;」
「……………君ら、痴話喧嘩なら他所でやってくれる?(怒)」
もっともなルックの意見だ。
「えー?」
それに対して不満の声を上げるカナタ。ちなみに、カイルは一応それで怒りが収まったのか、大人しくコロクの眉をタオルで拭ってやっている。
「というか、ルックもラスボスやめたらどうですかー? …どうせ、各サイトで3最終決戦捏造されたり、助けられたり、なかった事にされた上、認められてないのに…フッ」
「捏造言うなッ!(怒)」
マジ突っ込みだ。
「ルック…」
カイルもようやく今のこの現状に気付いたのか、物言いたげにルックの名前を呼んだ。
「…君まで何だい? 止めても無駄だよ」
今更最終決戦を行おうとするのもかなりの無駄なのだが、それを突っ込めるものはこの場にはいない。
「カイルさんが悲しみますから、無駄死にやめてくださいよー。 どうせ、法と秩序の世界なんてこないんですし〜?」
「何を証拠に…」
公式のテーマを根拠もなく否定したカナタの言葉…それに対して、カナタはビシリと無駄にポーズを決めて更に言い切る。
「フッ―――この全ての始まりだとか言われてる、始まりの紋章の複製っぽいのを持つのが僕だからです!」
「複製って…;」
「だって元々のはバラバラになっちゃってるじゃないですかー小規模始まりの紋章でもいいですケド。」
…確かに、法と秩序というよりも、この少年は丸っきり混沌寄り…むしろ。
((((( 混沌の帝王… )))))
この混乱した状況を巻き起こしているのがこの少年だとすると、まさしく混沌の権化とも言えよう…。
「まあジョウイが継承しちゃってたら、ヤバかったですけどねーv(笑) 間違った思想で暴走できる最初の目的ド忘れヤロウですから〜v」
「………そういう事だから;」
カイルがしぶしぶとカナタの意見を肯定する。…幾らルックを止める為だとはいえ、あんまり肯定したくない様子だ。
「っ…; でも、それでも僕には戻る道はっ…それに、セラもっ…」
「あ。 可愛い娘さんなら、落ちてたんで拾って回復させときましたよー。他は知りませんけど。」
あっさり。
「ルック様―――!」
「セラ!;」
ブライトの背中の上に、少し弱った様子ながらも、無事な姿でルックを呼ぶセラの姿があったりした。SPは回復していないのか、テレポートで下りてこられないらしい。(とりあえずフッチがゆっくりと下ろしてやっていたりする。)
「やーほら? 僕一応フェミニストですから、女の人が弱ってたら助けますよー。」
「せっかく倒したのにーーーっ!?;」
「シャラップです! 僕がフェミニストじゃなかったら、ヒューゴさんは生まれてませんよ!?生まれてたとしても育ててもらえてません! ―――や〜…でも、カラヤ族の皆さんに無傷で帰ってもらうのは苦労しましたね―――…」
無駄に努力のある過去を懐かしむカナタだ。
―――何かもう、かなり最終決戦はムチャクチャにされてしまっていた。
「さあルック!別に止める理由もないですケド!観念して悪人のフリはやめて元の根性悪に戻るんです!!
どうせ未遂ですしっ罪は軽いですよ!許す
許さない云々ならどうせ、戦争なんですから、どっちが悪いとか善も悪も関係ありません!…それに、こんなご近所バトルですし…」
「っ……;」
ご近所バトルって言うなーっ!;とヒューゴが叫んでいるが、言われている方はまったく気にしていない。
そして、かなり動揺しているらしいルックに、カナタはとどめの言葉を出した。
「もーめんどうなんでっ最終手段です! ――――ああっ!こんな所にトーマスくん城でお店を開きたいって人がーーーーー!!!!!」
「なっ!?」
何事だ!?と一同が思った時には、カナタはもう素早くカイルの後ろに隠れていた。
もうもうと上がる砂埃…
…ガチャガチャと激しく甲冑を鳴らして走ってくる少女と、必死に引っ張られて走る少年の姿…―――セシルとトーマスだ。
「お店出してくれる人どこですかっ!」
「あそこです。美少年と美少女の二人組みの。」
「お店を出してくれるんですか!?」
「こんな時ですけど…もしよかったら、よろしくお願いします…っ」
「なっ!?何も言ってないだろ…!;」
勢いにたじろぐルック。
カイルはどうするべきなのかと少し困惑している。
「トーマスさんっ! そいつは今度の戦いの黒幕で倒さなきゃならない敵なんだっ!」
正論だ。
ヒューゴの言葉に、ピタリとセシルとトーマスの勧誘は一時収まった。
どうなるのか…と、一同が見守る中、今回の天魁星は、自信なさげではあっても、しっかりとした口調で口を開く…
「あの…僕はもう、戦いが終わるなら…敵とかは関係なく、皆仲良くして欲しいですから…だから、止められるなら…戦うのはやめない、ですか…?」
「トーマスさん…」
トーマスの言葉に、一同は黙り込み、徐々に納得し始める。…天魁星パワーだ。
「…イコール、城の利益…と;」
「カナタ?」
カナタがぼそりと一人ごちた言葉は、誰にも届かず消える。
「ルック様っセラはルック様のいい様にして下さるのが願いです…」
「セラ…」
キラキラとルックとセラの家族愛な光景が繰り広げられる中………カナタが再び暗躍を行っていた。
「さードサクサのうちにテロップ流しちゃいますよ〜。今のうちにEDです!よいしょよいしょっ! ―――ところで、コロクの眉消えました〜?」
「うん、…もうこんな事しちゃダメだからね?」
「は〜い♪ でも、僕も構ってくださいねーっ!」(抱きつき!)
「………;(///)」
仲直り〜♪とイチャイチャしている2人の元に、何か無理矢理仲間にされているルックの怒声が響いてきたり、響かなかったりしていた…。
とりあえず、ENDだ。
「まあ今更ルック生存EDが世の中に一作品増えようが増えまいが問題ありませんねっ!」
「大有りだ!(怒)――――『切り裂き』!」
「ルック!; カナタもっ!;」
張り切ってムチャクチャにしてみました…(吐血)
しょうじき、某方の某坊ちゃんを出したくてしょうがなかったり…v(爆)
カムバークッティーウーさーん〜(笑)