子供の日SS
この日、本拠地は混沌としていた。
「こ〜ど〜も〜の〜日ぃ〜♪」
レストランの厨房からそんな陽気な声が聞こえ、ケラケラと笑い声が絶え間なく聞こえる…。
その笑い声の主はカナタ。
一応この城の主で、同盟軍のリーダーである。
そんな少年が何故そんな様子なのかというと…
「………カナタ様の朝食に、一服もられていたようです。しかも、複数名から…というには憚れる程に。…心当たりのある方は挙手願います…;」
疲れた顔でクラウスが言うと、その場の3分の1から手が上がった…。
その人数が朝食に一服盛る…メニューから何を選び、何を食べてもアウトだ。
「………一服盛られていることをわかっていて、傍観していた方は…」
その場の全員から手が上がった。
…というか、申し訳なさそうにカイルからさえも手が上がっている。むしろ、クラウスも上げている。
「…まさかこうなるとは…;」
「すみませんっ!(泣)」
「申し訳ありませんでしたー!ただ、ただ私達は安全に今日1日を過ごしたかっただけでっ…!」
「後のことは何も考えていませんでしたー!!(泣)」
―――ただ酔い潰れていて欲しかっただけなんですッッ!!(泣)
「鯉のぼりを煮ますーー!!グツグツとー!!あはははははーーー!!煮とけるまで煮て今日は煮鯉ですよーーーーーッッ!!!!」
ゲラゲラと笑うカナタは、完全に酔っ払っていた…。
というか、どろりとした液体が煮詰まった鍋から、鯉のぼりがぐったりとはみ出しかなり怖い光景だ。
本日こどもの日…
リーダーが壊れた為、イベントなし。被害なし。
ただし、酔っ払いが暴走しない為、カイルが看護という名の犠牲になった。