クリスマス

 

 

 

じんぐるじんぐると鈴が鳴り響く、クリスマス。

同盟軍本拠地でも、クリスマスムード一色―――

 

 

「メリー☆…………苦しみますです」

 

 

ではなく、何故かどん底まで落ち込んだムードであった。

「生臭ッ!なんだこれ!?」

「なんでツリーに干物が…!?;」

ツリーの飾りは何故か魚の干物へと変えられ、子供たちが泣く悲しい様子になっているばかりだ。(喜んだのは城内の猫ばかりである)

「カ、カナタ…?何かあったのか?;」

ついついフリックが問いかけると、少年はどんよりとした視線で顔を上げた。

「何か?…見ての通り世の中の幸せなクリスマスとやらをムードをぶち壊そうとしているだけですよ!クリスマスなど消えてなくなればいいです!!」

「いやだから何が…;」

「いやフリック、答えは一個だけだろ…」

そう、少年の傍にはカイルの姿がなかった。

「フッ…カイルさんがトランへ帰っちゃったんですーー!!最近こっちばっかにいたから、クリスマスは実家に帰るって…!(号泣)」

「あ〜…」

「さすがについていくようなKYな行動をとれるわけもなく…!泣く泣く涙を呑んでカイルさんを見送った日…!その腹いせにクリスマスの幸せカップルのムードをぶち壊しても仕方がないことじゃないですかっ!?」

いや、完全に迷惑である。

むしろ、ちびっこ達の敵と化している。

「この後もクリスマスプレゼントの中身をナナミケーキに入れ替えるというクリスマスバイオハザードを実行しようと…」

「シャレにならないからやめろ!!;」

「ええいっ離せですーー!!(怒)」

 

「ムム〜!」

 

「うっぷっ!;」

紋章で大規模破壊攻撃をする勢いで暴れるカナタを取り押さえる中、タイミングよく飛んできたムクムク(クリスマス仕様)がメッセージカードを落としてきた。

「なんですか!?コレ…って!」

「今度はどうした!?;」

ピタリと動きを止めたカナタは、メッセージカードを読んだ後、ぷるぷると震え、一瞬で姿を消した。

「なっ!?どこへ…!」

「フリック!」

見てみろ!とビクトールが周りを示すと…

そこにはクリスマスムードを更にパワーアップさせた飾り付けが一面にされていた。

「いつの間に!?;」

「一瞬の間にだ…っ;」

 

「ふ…ふふははははは!カイルさんからのクリスマスパーティーのお誘い…クリスマスを祝福せよですーーー!!」

 

何故かクリスマスツリーのてっぺんに上っていたカナタはそう叫び、すぐさま(ビッキーの元へとテレポートを頼みに)駆けていった…。

 

 

「ビクトール…」

「ああ…酒でも飲むか、」

 

残された男らはそう寂しいクリスマスを宣言した。(しかしニナの乱入があったり、放置されたナナミケーキが暴走を始めたりと、平和には終わらなかったという…)

 

 

 

 

END