「クリスマス…パーティーを開きたい、んですが…………」
あ、あの……とどもりながらの提案をするのは、おそらく…というか、そうなのだが、この城の城主であるトーマスだ。
「クリスマス?」
きょとんとした表情で問われたヒューゴは首を傾げた。
「って何?」
「い、いえ…セシル達がどうしてもやりたいって言って………僕にもよくわからないんです」
「具体的に何するんだ??」
「えっと…………みんなで飲んだり食べたりするらしいんですけ……」
「ようし!いっちょ盛り上げるかッ!その『くりすます』ってやつをよ!」
「そうじゃの、城主様命令ならしかたないのう。わしらも協力せねばな」
「「……………」」
どこにいたのか、いつの時代にでもいる酒飲み達は、『飲んだり』の為に、すっかりやる気になって止まっていた……。
キャー♪キャー♪と楽し気な声が上がっている。戦いの中のつかの間の休息、それを楽しむのは、悪い事ではない。
しかし、その中で浮かない顔をした少年がいた…。
「………………カイルさんと2人っきりの楽しいクリスマス……(泣)」
「…………楽しくないの?」
「楽しいですっ!(ううっ!この人数でなかったらっ!この人数でなかったらっ!!)」
血の涙を流しながら、カナタはこの城のメンバーを大形の机の上に突っ伏していた。
「あの、カレー食べますか?」
そして、何故かこの城の城主である青年が給仕姿でカレーをもってきていた。
「なんか、こーゆーのちがうんです〜〜〜〜〜〜…」
「ありがとう…(汗)」
「いえ、」
カナタがつっぷしている間に、カイルは困った表情で礼を言う。トーマスは手慣れた様子で、カレー皿を2人の前に置いた。(あまっているようだ)
「今日のカレーはとてもおいしくできましたから、」
「カレー好きなの?」
「はいっ!」
いきいきというトーマスの姿はいつもからでは考えられない程である。
「はちみつたっぷりのゲロ甘カレーなんてカレーじゃないですよ………(ぼそっ)」←やつあたり
「カナタッ…!」
「………」
トーマスも困ったような、申し訳なさそうな表情だ。
とりあえず、遠慮がちにだがカレー皿を残していっている。
「ううっ…カイルさんと2人っきりが〜〜〜〜〜(泣)」
とか泣きつつも、一応カレーを口に運ぶカナタである。なにせ、辛い物はだめなのだから、甘い方がまだありがたいというもの。
……………………………………………そのはずだったのだが、
「!?」
口の中にそのカレーが入った瞬間、あり得ない味覚が伝わってきたのであった。
それは……………
「か!」
「?」
「かっ!」
「カナタ…?」
「からーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!」
もげ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!と絶叫するカナタであった…。
「あ、ヒューゴ様、カレーどうですか?」
「えっと…オレ、あんまり甘いのは…」
「あ、辛い物好きの人の為にちゃんと辛いのもありますよ」←でも、ちょっと不服。
「じゃあ、そっちで」
「くっ……や、やりますねっ…………(泣)」
「?(何が…>汗)」
倒れたカナタをうちわで煽ぎつつ、首をかしげるカナタであった。
やはり、因果応報の未来であった。