クリスマス

 

 

(珍しく)マクドール邸へ帰っていたある日の夜。――ふと、カイルは夜も更けた真夜中に、目を覚ました。

何か異変があった訳でもない、静かな夜…

カイルは冷たい夜気の中、水差しから水を汲もうとベットから下りた。

 

―――――その時だ。

 

「!」

 

気配もなく部屋の中へ侵入していた何者かが、カイルの背後から襲い掛かって来た。

口と鼻に異臭のする布のようなものを充てられ、抵抗する間もなく臭いを吸い込んでしまう。

――しかし、その臭いが何らかの効果を現すより前に、カイルは何とか棍を掴み取り、侵入者に向かって振り落とそうとした。

一呼吸の間もなく、侵入者を打ち倒そうとした武器は―――

「わっ!ちょっと待ったですカイルさん!;」

「カナッ…!?」

皮膚一枚の隙間を残して止められる事となった…。

…そして、すぐにカイルの視界は歪んだ。

 

 

 

 

「メリークリスマスです♪♪」

「……………;」

 

次に目が覚めると、そこには昨日の侵入者…サンタクロースな少年がいた。カナタだ。

「や♪夜こっそりプレゼント大作戦をしようとしたんですけど、やっぱ内緒にするより喜んでもらえる姿が見たいと思い直し!こうして待ってました〜♪」

「………………それで、あんな…(汗)」

 

――――薬を嗅がせて意識を失わせるのは犯罪だ…。

 

「何ですか〜??」

「……………(汗)」

しかし、ニコニコと笑うカナタからは、悪気の「わ」の字も見えなかった…。

「…………;」

「カイルさん〜?」

「〜〜〜〜〜;」

起きたものの…(朝には違いないが、)まだ起きるには早い時間帯だ…。

カイルは暫く考えてから口を開き、

「……………ありがとう…;、…布団に入る?;」

「わ〜♪いいんですかー♪」

 

もう諦めて(はた迷惑な愛情を受け入れ)、二度寝をする事に決めたようだ。

 

 

 

…―――お返しのプレゼントはまた次に起きた時に渡す事にして…