メルヘン童話お伽話マゼコゼ幻水劇42

 

『てぶくろ』(???:カナタ、???:カイル)

 

 

「地元からの声によって、きゅーきょ出張体勢です!」

ごおおおお!と吹雪が吹き荒ぶ中、高らかにカナタは言い放った…。

そして、それにつきあわされる事となった不幸な同盟軍メンバー達(多人数)は、「どこだよ、ここ…(汗)」とつぶやきを漏らしている。とりあえず、場所は不明だが、雪山と言う事だけは誰の目にも確かである。

「なんでオレがこんな目に…(怒)」

「シュウさんがいない(ついに胃痛で遠くで入院)と、カナタさん真面目に仕事しますよね…(汗)」

「これのどこがっ!?(怒)」

「お…オレ、もうダメだ〜…;」

ばったりと倒れるチャコ(薄着)に口論も止めて、慌てて駆け寄るサスケとフッチだ。―――明らかにこれは人選ミスだろう…。

 

「カナタ…(汗)」

さすがに見兼ねたカイルはリーダーに進言(?)しようとするのだが…………寒さの中でもハイテンションな少年にどうしてそれが通 じるだろうか…

「大丈夫です!ビッキーにちゃんと負傷者収容のち、転送するように言ってますから!」

「でも…;」

「あー!失敗しちゃった〜〜〜!!」

「「………」」

遠くから聞こえる声に、2人は視線を送ったが、カナタはさっ!と気を取り直して、それを無視した。

「まあ、何はともあれ、今日は地元の声からの要請で『熊退治』をする事になりました!」

 

熊!

 

一斉に視線が向けられるのは、言わずとしれたビクトールにだ。

「なんでオレをみるんだよ!しかも、フリック!お前までか…」

「い…いや、ついな…」

目を逸らしつつ言い訳を言うフリックだ。

「その熊、通称『赤カブト』ですけど、あまりの恐ろしさに犬のリーダーが徒党を組んで倒そうとしている程だと言う事です。」

「???(汗)」

話を無視して謎の話を続ける少年に、カイルは訳がわからないと?マークをとばしまくる。

「とにかく、熊を倒せばいいんだな!(怒)」

「その通りです、ただし。」

「「「「ただし?」」」」

「熊の位置、縄張りはいっさい不明です。さあ!頑張って全員で捜索です!!」

 

「「「「できるかーーーーーー!!(怒)」」」」

 

呑気に言い放つリーダーに、メンバー達の声が広い広い白い山の中をこだました………。

 

 

 

「これも修行の内ですね!頑張りましょう!!」

ワカバは寒さにもめげずに、修行に向けて身体を動かしている。

他の者は彼女程素直では無いが為に、ただとうとうと涙を零しながら、その涙を凍り付かせていた…。

 

「まあ、さすがに熊を捕らえる秘策はありますけどね。」

あははははは!と他メンバーからかなり離れた所で呟いている少年だ。

「カナタ…(汗)」

冬装備(カナタにいきなり着せられたらしい)なカイルは「もっと早く言わないと…」と溜息をつきながら共に歩いている。そのカナタの言葉に気付いたのは、わずかに3人。美少年攻撃の部隊だけだった…。

「一体どんな策なんだよ…?」

「囮…とか言わないで下さいよ…(汗)」

僕にはまだブライトが…と怯えた表情でフッチは呟いている。

「ふっ!任せて下さい!!まずはこの――――『てぶくろ』ですっ!!(ついでに言うならば、僕の手作りです!)」

じゃかじゃ〜ん!と取り出したものは、紛れも無くてぶくろ。詳しく言うならば、毛糸製の赤い手袋だ。

「「?」」

わからない。

「あっvカイルさ〜んvvvこっちは、カイルさんへの愛のマフラーです♪つけてくださいvそして、お返しに僕のマフラー編んで下さいねvvvvv」

「ありがと……(汗)」

「だーーーー!(怒)その『てぶくろ』がなんだよ!」

キレたサスケをフッチがとりおさえる…。しかし、正しいのはサスケだろう。

「(っち。せっかくの僕とカイルさんの愛の憩いをッ!>怒)とにかく、これをこう、設置します。」

腹黒い事を考えつつも、少年は雪の上に手袋を放置する。

…。

…。

…。

「「「で?」」」

それぞれ伝わるニュアンスの違う言葉で問いかける…

そして、その問いかけにカナタはあっさりと答えた。

 

「熊が入るのを待ちます。」

 

 

入るか〜〜〜〜〜〜〜!!

 

 

谷底にまで響くツッコミだった…。

 

 

「一個の手袋の中にネズミやらうさぎやらきつねやらが入って家にして、最後には熊までも入るという恐ろしいトラップ絵本を知らないのか!?(怒)」

「知るか!(怒)」

「ブライト〜〜〜〜!こんな所で凍死したくない〜〜〜〜!!!!!(泣)」

ぎゃーぎゃーと騒がしい騒動が勃発する…。

 

それを眺めつつ、カイルは今まで一度も口を開かなかった人物に声をかけた…

「あの…できれば、死人が出ないうちにテレポートで元の場所まで運んで欲しいんだけど……(汗)」

「あの馬鹿はお断りだね、(怒)」

 

 

――――――とりあえず、本拠地の夕飯は熊鍋で、負傷者は霜焼け(遭難者)と裂傷(カナタの攻撃による被害者)だけであったという…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意味のないおまけ。

トーマス&ヒューゴ:昔の戦いでどんな活躍をされた(した)んですか?

フッチ:あんまり思い出したく無いな…ふっ…(泣)>自嘲気味な笑み