メルヘン童話お伽話マゼコゼ幻水劇76
『金のがちょう』
(???:カナタ、???:カイル)
『カナタは 金のがちょうを てにいれた』
テッテケテー♪
「…なんか別のゲームみたいな雰囲気ですね〜?」
この場合、そんなことは無視しよう。
「カイルさんカイルさん!これ持ってみて下さい♪」
「? 金のがちょう??」
目に悪そうな色合いのがちょうを手渡され、カイルは戸惑いながらも、あっさりとそれを受け取った。
カイルは生き物は好きなのだ。…この場合、それが裏目に出たが。
「……………」
「…………?」
じ〜っと観察するカナタと、訝しく思いながらもガチョウを抱えたままのカイル。
「……………」
「……あれ?;」
居心地が悪く、ガチョウを持ち直そうと身じろいだところ…何故かその手がガチョウから離れない。
「…カナタ;手がこの子から離れないんだけど?;」
「金のガチョウですからね!掴んだら最後!どんどんと人が連なって行ってしまう恐ろしいトラップなんです!!」
そんなものを人に持たせようとする少年こそが、一番恐ろしい。
「そんな訳で!今僕がカイルさんに触って、離れなくなったとしてもそれは合法ですよね!!―――おーっと手が滑ったですーーーー!!」
「!!!!!;」
野生の獣の瞳で(わざわざ)腰を狙ってタックルをかけてくる行為の、どの辺りが「手が滑る」ということなのかは不明だが。
そんな勢いで来られては、カイルにはなす術もなかった………。
「…で、これってどうやったら外れるんでしたっけ?」
「………さあ?(怒)」
「ていうか問題点は、掴んでるだけじゃ何も出来ないってことですよね!」
堂々と言ってのけるカナタに、カイルは「何もしなくていいから!(怒)」と見事な頭突きを決めた。