節分。
「鬼は〜外♪福はー内っ♪」
そう言えば、今日は節分だったとカイルが気付いたのは、豆まきをするカナタの声を聞いてからだった。
まだ朝も早いというのに、もうカナタは気も早く豆まきを始めているらしい。
今豆を撒き切ったら、夜まで豆まきはどうするつもりだろう?などと微笑ましく思いながら、カナタが豆まきをしているだろう一画に顔を覗かせ――――た、途端。
「福はーうちっ♪」
こつん、とカイルの爪先に豆が当たり、…………そこからぬばっ!!と蔦が生えてカイルの身体を巻き取った。
「っっ…!!;」
「わあ!!;カイルさん!?;」
両手足の自由を一瞬で奪われたカイルの身体を、妙に粘ついた蔦がはい回る…。
「カナタ…ッ!;これっ…何ッ!?;」
「や、山で発見っ!(嘘)バイオプラントです♪♪(汗)カズラー配合種の!!」
「カナタッ!(怒)」
説明。
「や〜vv節分の悪戯に使おうと昔使ったジャックと豆の木な豆を出してきたんですけど〜♪何か亜種っぽいのが出来てたんで、本番前にこっそり実験してたんです☆ 何と!以前より補食率5倍アップのエロ植物!!」
どうりで、カイルの素肌の上をぬるぬるぬるぬるとしつこく這い回る筈だ。
「カナタっ…も、いいから…! 早く外して…!;」
「いえっカイルさん!待って下さい!!」
「?;」
真剣な顔でカナタが叫んだ為、カイルは何か問題でもあるのだろうかと、(這い回る蔦の感触にも耐え)黙って次の言葉を待った。
「折角ですから、写真一枚いいですか!?」
「カナタ!(怒)」
「後!さっきの台詞何かえっちかったのでもう一回お願いします!」
「いい加減に…!―――服ッ溶けて;〜〜〜〜(声にならない悲鳴)」
何とか救出されたカイルは、その年の節分、カナタを的に豆(※普通の。でもとても固い)をぶつけまくったそうだ。