ホワイトデーSSS
ホワイトデー。
イベントというイベントを名目に、大騒ぎを起こす少年のお返しの日…。
カイルは、微妙な気持ちでその日を迎えていた。
その日、朝起きると既にカナタの姿はなく、カイルの枕元にはメッセージカードが残されていた。
「『この部屋をプレゼントしますBYカナタ』…?」
ドキドキとそのカードを見たカイルは、「…一人部屋?」と良い様にとらえてみた。
…が、これまでに見ていた部屋の様子がどことなく違っていた。
「……………?」
床や寝具はいつも通りなものの、どことなく新しい…いや、光沢があった。しかも、部屋全体から甘い匂いがする。
―――カイルは、そっと部屋に飾られている花に手を伸ばしてみた。
「…花じゃない、これ…;」
飴である。飴細工の花だった。
いや、それだけではなく…カイルはまさか…と、花の入っていた花瓶を持ち上げ――そして、舐めてみた。
「あ、甘い…;」
それは間違いなく飴だった。そう…
部屋の中の調度品全てが飴細工になっていた。
「か、カナターーー!!;」
カナタの証言「カイルさんへの愛のお返しをしたくて!てか、僕の気持ちはこんなもんじゃありません!」